はじめての北海道!北の大地の魅力と楽しみ方を徹底解説
九州が2つ収まるほど広い面積を持つ北海道。季節ごと、エリアごとにまったく異なる姿を見せてくれます。
広すぎて、どこを観光すれば良いのか分からない…という方は、これを読めば大丈夫。
北海道だから感じられる旅の魅力と楽しみ方をご紹介します!
ようこそ、北の大地ほっかいどうへ
日本の総面積のおよそ20%以上を占める広大な地、北海道。手つかずの大自然、豊富なグルメや温泉など、どれをとっても心惹かれるものばかり。「都道府県魅力度ランキング(ブランド総合研究所調べ)」では、2009年以来、13年連続で堂々の第1位を獲得しています。
どこまでも広がる花畑や自然の神秘を感じる流氷、豪快に盛られた海鮮丼などあらゆるものが大スケールで、北海道でしか堪能できない魅力が盛りだくさん!北の都札幌をはじめ、異国情緒漂う函館や小樽など都市観光も充実しており、北海道全域を観光するなら2週間あっても足りません。さらに四季折々の絶景や多彩なアクティビティがシーズンごとに楽しめます。
広大な北海道を旅するなら、事前のプランニングは必須。2泊3日の行程なら、目的地は2~3か所。まずは絶対に行きたいスポットを押さえたら、その周辺で楽しめる観光地を探してみましょう。しっかり計画を立てて充実した時間を過ごしてくださいね。
北海道観光のベストシーズン! 夏の定番スポット
カメラを持って出かけたい!フォトジェニックな夏を切り取る
"北海道らしい"景色を見るなら、夏がベストシーズン。湿気を感じない北海道の夏はとっても爽やか。植物がいきいきとしている様子が美しく、どこを切り取ってもキラキラと輝いて見えます。青い空をバックに色とりどりの花々や木々の緑とのコントラストを堪能できる最高の季節です。
- ラベンダー畑
- 夏の北海道の代表的な風景、ラベンダー畑。世界的に有名な「ファーム富田(中富良野町)」をはじめ、ラベンダー×大仏の異色のコラボが楽しめる「真駒内滝野霊園 頭大仏殿(札幌市)」など、大地一面を埋め尽くす大きな花畑が絨毯のように各所に広がります。風が吹き、波のように花が揺れると辺りは爽快感溢れる光景に。
ラベンダーの見頃は7月中旬~下旬頃。7月のシーズン中は混み合うため、人が少ない朝早くから訪れるのがおすすめです。 - 「ラベンダー」の特集ページはこちら
- 【道北】青い池・美瑛の丘(美瑛町)
- なだらかな丘にカラフルな花や畑が連なり、美しい田園風景が広がる美瑛は絶好のドライブスポットです。乳白色×ブルーの水面が目を引く「白金青い池」では、水面と立ち枯れたカラマツが幻想的な光景を作り出します。無風・晴天・乾季の3つの条件が揃いやすい夏の早朝が、1年で最もブルーが美しく見える季節です。
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- 【道北・道東】北海道ガーデン街道(大雪~旭川~富良野~帯広・十勝)
- 北海道を代表する8つの庭園が集中する、旭川~十勝を結ぶ約250kmの街道。「上野ファーム」や「紫竹ガーデン」など、北海道の気候や地形を活かした個性あふれる庭園鑑賞を楽しめます。手入れされた芸術的な庭と北海道の雄大な自然が調和する光景は見ごたえあり!自然の風景とともにアクティビティーを楽しめ、豊かな食も堪能できる観光ルートです。
- 北海道ガーデン街道公式サイト
- 【道央】さっぽろ羊ケ丘展望台(札幌市)
- 北海道開拓の父、クラーク博士の像で有名な札幌市の展望台。札幌市内とは思えないほど広々とした牧草地には羊が放牧され、のんびりと草をはむ様子を観察できます。足湯やレストハウスもあり、疲れを癒しながらグルメを楽しめます。例年7月中旬~下旬は、レストハウス横のラベンダーが見頃です。
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夏ならではの大自然を感じ、動物とふれあう
過ごしやすい気温で晴れの日が多い夏は、大自然の中へ繰り出すのにぴったりです。青い空に白い雲、遠くに連なる山々の稜線。コバルトブルーに輝く海と、そこで育まれる海の幸…。多くの植物が活き活きとし、動物たちが活発に動く時期でもあります。
気持ちの良い空気の中で、思いっきり深呼吸してリフレッシュ。日々の疲れも吹き飛びます。
- 【道北】利尻島・礼文島
- 「蝦夷(えぞ)富士」とも謳われる利尻山を有する利尻島と、海抜0メートルから高山植物を鑑賞できる"花の浮島"礼文島。それぞれ個性を持った北の島々は、どちらも春から夏にかけてが最も美しいシーズンとなります。また、利尻島・礼文島近海で獲れる、高級食材「利尻昆布」を食べて育つウニは最高級の美味しさです。
- 【道央】積丹半島
- "積丹ブルー"と呼ばれる青い海が広がる積丹半島。海岸近くは水深が浅く海底の岩までも見えるほどに透き通り、エメラルドグリーンのような青色に見えます。6~8月にはウニ漁が解禁され、旬の生ウニを求めて多くの人が集まります。積丹半島北西部から海に突き出した「神威(カムイ)岬」は、青い海と緑の大地のコントラストが美しい!
- 【道北】雲海テラス 星野リゾート トマム(占冠村)
- 季節や気候条件が揃った時にしか現れない自然現象、雲海。分厚い雲が波のように山々の間を駆け抜ける様子は、まさに自然の芸術!標高1,088mの場所にある星野リゾート トマムの「雲海テラス」では、まるで雲の上を歩いているような気分や、雲をテーマにしたドリンクやスイーツを楽しめます。雲の上で過ごす、この上ない特別な体験を楽しめます。
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- 【道北】旭山動物園(旭川市)
- 動物たちのありのままの姿を観察できる行動展示が特徴の旭山動物園は、全国屈指の入場者数を誇る人気の動物園です。捕食という本能について解説しながらエサを与える「もぐもぐタイム」などスタッフによる丁寧なガイドも好評。ホッキョクグマやペンギンなど、愛くるしい動物たちを間近で見ることができます。
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ロマンチックな夜の街並み
気温が下がりひんやりとした空気に包まれる北海道の夏の夜。街には昼とは異なる雰囲気が漂います。
飲食店の看板やネオンが輝く繁華街にはにぎやかな声が飛び交い、やわらかい街灯が光る港町はノスタルジックな雰囲気に。高地から見下ろす夜景は美しく、物思いにふけりながら静かな街の散策もロマンチック。
そんな夏の夜こそ訪れたい観光スポットをご紹介します。
- 【道南】函館山(函館市)
- 函館山から見る夜景は「世界三大夜景」にも数えられ、日本が世界に誇る光景です。津軽海峡と函館湾に挟まれた扇状の地形が特徴的で、漆黒の海が函館の柔らかい光をさらに引き立てます。日没前にロープウェイで展望台へ到着すれば、だんだんとオレンジ色に空が移り変わっていく感動的な様子を体感できます。
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- 【道央】小樽運河(小樽市)
- 北海道開拓における海運の要所として重宝された小樽運河。運河沿いに当時の石造りの倉庫が残り、石畳の散策路が敷かれています。夜になると散策路に設置された63基のガス灯に明かりが灯り、柔らかい光に包まれます。四季折々に表情を変える小樽運河を巡るデイクルーズ(約40分)はもちろん、ロマンチックな夜の水上散歩を楽しめる、ナイトクルーズもおすすめです。
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四季折々の絶景スポット
北海道の観光シーズンは、もちろん夏だけではありません。春には桜の花でピンクに染まり、秋には赤く黄色く紅葉した草木が山肌に錦を織りなし、冬は氷点下に達する北国ならではの雪景色が広がります。四季折々の光景はどれも見ごたえ抜群で、想像を超える大スケール!本州ではめったにお目にかかれない絶景に出会えます。
同じ場所でも、夏と冬ではまったく異なる景色を楽しむことができるのも北海道の魅力です。
- 【道南】五稜郭公園(函館市)
- 箱館戦争の舞台となった北海道唯一の特別史跡。星形の城郭が特徴的な五稜郭公園は、桜が咲く4月下旬~5月上旬にピンクに染まります。城郭に沿って約1,600本のソメイヨシノが咲き乱れ、シーズン終わりにはピンクの花びらが堀の水面を埋め尽くし趣のある情景に。隣接の五稜郭タワーに登ると、ピンク色に輝く星形の桜の全貌を見渡せます。また、五稜郭公園の堀がイルミネーションで彩られて美しい星形が浮かび上がる冬の「五稜星の夢(ほしのゆめ)」もおすすめです。
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- 【道東・道央】芝桜(滝上町・東藻琴町・倶知安町)
- ピンクや白などカラフルな芝桜が、5月中旬から6月上旬までの約1ヶ月間、絨毯を敷き詰めたように一面に広がります。日本最大級の芝桜群生地「芝ざくら滝上公園」や「ひがしもこと芝桜公園」、そして、羊蹄山をバックに一面にピンクの芝ざくらが広がる「三島さんの芝ざくら庭園」で見られる芝桜は圧巻の一言。
- 「春の花畑」の特集ページはこちら
- 【道東】三国峠の紅葉(上士幌町)
- 自動車が通行できる峠としては、道内で最も標高が高い峠です。頂上から眺める「松見大橋」は、車のCMにも登場する絶景ドライブスポット。樹海とともに松見大橋が織り成す眺めが美しく、特に、9月下旬に見頃を迎える紅葉シーズンは眼下に広がる原生林がカラフルに色づき、真っ赤な松見大橋とのコントラストが圧巻です。頂上の展望台からは、色付いた樹海のパノラマと雄大な山々を見渡せます。
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- 【道東】能取湖のサンゴ草(網走市)
- 網走国定公園に位置する能取湖周辺に群生するサンゴ草。例年9月から10月上旬にかけて、約4ヘクタールもの広さで真っ赤に色づく様子が見られます。木製の遊歩道が設置されており、間近で観察も可能。周辺に山が無いため空がそのまま湖に映り、赤と青のコントラストが美しい光景です。
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- 【道東】流氷
- シベリア大陸から南下してくる流氷は、世界的にも限られた地域でしか見られない珍しい自然現象。日本では北海道のオホーツク海沿岸でのみ見ることができます。風に乗って約1,000kmもの遠い距離を流れて来る流氷は、一度見るとその大きさにきっと驚くはず。バリバリと氷を砕きながら進む砕氷船クルーズも迫力満点です。
流氷をより間近で感じたいなら、流氷の上を専用のスーツを着て歩く体験ツアーもおすすめです。それは一生の宝物になるに違いありません。 - 「流氷」の特集ページはこちら
- 【道東】しかりべつ湖コタン(鹿追町)
- 雪と氷の世界『しかりべつ湖コタン』。厳冬期に全面結氷する然別湖の湖上に現れる幻の村(コタン)は、1月中旬~3月にかけて開催される冬の人気イベント。湖上には、然別湖から切り出した氷と雪のみで作られたイグルーと呼ばれるアイスドームがいくつも並び、グラスまで氷でつくられる「アイスバー」や「アイスチャペル」や、世界でもここだけの「氷上露天風呂」など、寒い北海道だからこそ体験できる非日常の世界が広がっています。
- 「しかりべつ湖コタン」の特集ページはこちら
圧倒的なスケールを誇る大自然
手つかずの大自然に出会える北海道。日本では数少ない世界自然遺産をはじめ、抜群の透明度や大きさを誇る「日本一の○○」も数多く揃っています。地域によって多彩な表情を持っており、各地の地形や気候条件が織りなす独特の景観や、世界に誇れる素晴らしい風景が魅力です。
自然の大きなパワーを感じながら、雄大な自然と四季に移ろう景色をたっぷりと味わってみませんか。
- 【道東】知床(斜里町・羅臼町)
- 切り立った断崖絶壁を持つ半島がオホーツク海に突き出し、豊かな自然と動物たちに出会える世界自然遺産、知床。神秘的な知床五胡や大迫力のオシンコシンの滝など「知床八景」と呼ばれる名所の他、羅臼沖では狭い海域でシャチやクジラ、イルカなど多種多様な野生動物に出会えます。遊覧船やアクティビティを利用して知床ならではの手つかずの大自然を体験しよう。
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- 【道東】摩周湖(弟子屈町)
- 世界屈指の透明度を誇る摩周湖は、「摩周ブルー」と呼ばれる独特の青さが特徴的な湖です。周囲は300~400mほどの絶壁に囲まれており隣接する河川も無いため、驚きの透明度を維持しています。展望台から見下ろせば、湖面に山や雲が写り込み、神秘的な雰囲気に。3つの展望台からはそれぞれ違った眺めを楽しめるので、時間があれば展望台を巡ってみるのもおすすめです。
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- 【道東】屈斜路湖(弟子屈町)
- 日本最大のカルデラ湖。全域が国立公園に指定されており、豊かな自然に囲まれた広大な湖です。標高525mの場所に位置する美幌峠からは、周囲約57kmにも及ぶ屈斜路湖を見下ろす大パノラマで知られる北海道を代表する展望スポットの1つ。晴れた日には知床連山や大雪連峰まで望める絶景ポイントです。気象条件が合えば、雄大な雲海や満天の星空を見られることも!
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- 【道北】大雪山国立公園
- 「北海道の大屋根」と称され2,000m級の山々が連なる、日本最大の国立公園です。9月に入ると、北海道の最高峰・旭岳や黒岳では日本で最も早い紅葉が始まります。本州では滅多に見られない高山植物や希少な動物の宝庫。山麓には温泉がいくつも湧き出ており、疲れた身体を癒してくれます。
- 【道東】釧路湿原
- 日本で最も大きい湿原です。特別天然記念物のタンチョウやオジロワシなど、多くの貴重な野生動物の生息地になっています。カヌーでの水上散歩やトレッキングなど、四季を通じて楽しめるアウトドアも多彩。点在する展望台からは眼下に広がる大パノラマを一望!期間限定の観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」や「SL冬の湿原号」に乗って、気軽に釧路湿原を楽しむこともできます。
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アクティビティを楽しまなくちゃ、もったいない!
北海道の大自然をより近くで感じるには、アクティビティを体験するのが一番!
ウィンターシーズンは厳しい寒さですが、寒いからこそできることも沢山。中でも極上のパウダースノーを堪能できるスキーやスノーボードは、大人から子供まで楽しめる大定番です。また、流氷の上を歩いたり、犬ぞりで雪の上を滑走してみたり、一生思い出に残る特別な体験が待っています。
春から秋にかけてのグリーンシーズンは、広大な湿原や湖の水上散歩を楽しむカヌーやカヤック、星空に手が届きそうなキャンプなどのアウトドアを楽しめます。また、日本百名山に選定されている山が9座もあり、初心者から上級者までレベルに合わせて登山やハイキングを楽しめるのも魅力です。
温泉でほっかほかに温まろう
多くの活火山を有するため、日本最大級の温泉地数を誇る北海道。個性豊かな泉質、豊富な湯量、季節によって趣の異なる雄大な自然の眺望が最大の特長。歴史ある温泉地から森の中の秘湯まで、温泉ファンの心を満たすバラエティ豊かな温泉が揃っています。
肌への刺激が少ない「単純温泉」や、全国的にも珍しい「モール温泉」(泥炭を通って湧出する温泉)など、泉質も多種多様。地底から湧き出るさまざまな温泉は、まさに大地からの贈り物です。ゆっくり浸かれば、日頃の疲れも癒されます。
北海道の近代化の歴史と文化に触れる
北海道開拓が本格的に始まったのは約150年前、明治新政府の誕生以降。欧米諸国に追いつけ追い越せと、近代化に向けて一気に時代が動き始め、独自の歴史・文化が発展してきました。
本州で稲作による弥生文化が広がってもなお、北海道では縄文文化を受け継ぐ「続縄文時代」が続きます。世界的にも貴重な北海道・東北の縄文文化は、世界文化遺産にも登録されました。
アイヌ民族は北海道の先住民族で、アイヌ語をはじめすべてのものに魂が宿るとする"精神文化"や独自の"古式舞踊"など、独自の文化を発展させてきました。2020年にオープンしたアイヌ文化復興・発展のための拠点「ウポポイ(民族共生象徴空間)」や「阿寒湖アイヌコタン」「二風谷アイヌ文化博物館」などでは、アイヌの伝統的な集落や展示物でアイヌ文化に触れ、学ぶことができます。
北海道ならではの動物に出会う
大自然の中には北海道ならではの動物たちが数多く生息しています。野生の動物に出会えるかは季節や運に左右されますが、一部の施設ではその姿を観察したり、触れ合うことができるのです!
特別天然記念物に指定されているタンチョウは、道東の冬の風物詩。現在は、風蓮湖と釧路湿原の他、霧多布湿原、別寒辺牛湿原など、道東の湿原、十勝川流域、オホーツク地域で確認されています。春から夏にかけては繁殖や子育てのため湿原を中心に、秋から冬にかけては「伊藤サンクチュアリ」や「鶴見台」「阿寒国際ツルセンター(グルス)」では、冬場に給餌を行っており、最大300羽近くの野生のタンチョウが訪れます。求愛のダンスや雪原から気高く飛び立つ力強さとしなやかさを兼ね備えた、優雅で美しい姿を観察することができます。「釧路市丹頂鶴自然公園」では飼育も行っており年中観察が可能です。
また、野生で出会うと怖いヒグマも、「のぼりべつクマ牧場」では餌やり体験などを行えます。餌をもらおうと大きな身体でアピールする姿は、意外に可愛らしくてびっくり!より自然に近い暮らしを観察できる十勝の「ベア・マウンテン」も必見です。
他にも道内各地の動物園などでは、エゾシカなど北海道ならではの動物に出会える場所も。ぜひ動物たちとのふれあいもお楽しみください。
多彩なグルメを堪能する
旅行に欠かせない要素のひとつ、グルメ。新鮮な海の幸、旬の野菜、ご当地グルメに絶品スイーツなど、自然に恵まれた北海道には、素材を活かした美味しいグルメが盛り沢山!
キラキラ輝く海鮮丼はもちろん、ウニやカニといった高級魚介類も豊富。特色ある各地のラーメンや、札幌を訪れるならスープカレーとシメパフェ文化も外せません。
大自然の恵みをたっぷりうけた多彩なグルメをお楽しみください。