旅のお役立ち情報
はじめて北海道を旅行する人はもちろん、2回目以降の旅行でも改めて確認しておきたい旅のお役立ち情報をお届けします。北海道の気温、季節ごとの適した服装、ドライブの際の注意点など、旅行の前に必ずチェックしておきたい情報満載です。
事前の情報収集が、楽しい旅行の第一歩。より良い思い出づくりのために、万全の準備で出発しましょう!
季節ごとの服装・靴のお役立ち情報
日本で最も北に位置する北海道は、本州とは気候が大きく異なります。1か月間の最高気温と最低気温、そして1日のなかでも朝晩で気温に大きな差があるのが北海道の気候の特徴。「北海道に行く予定だけど、どんな服装で行けばいいんだろう?」と服装選びも悩んでしまいますよね。
思ったより寒かった…などとならないよう、北海道ならではの気候に合わせた服装選びが必須。季節ごとのおすすめの服装や便利グッズをご紹介するので、旅行の参考にしてくださいね。
※気温:気象庁1991年~2020年のデータより
・春(4~6月)、夏(7~8月)の服装のススメ
春(4~6月)の服装のススメ
桜や芝桜をはじめ、さまざまな花が咲き始める春。北海道の桜は5月上旬に見ごろを迎えます。ちなみに、北海道では梅と桜が同時に咲くのが特徴です。
4月~6月は、東京の3月くらいの温かさのイメージです。しかし緩やかに温かくなる東京と異なり、北海道の場合は寒い日が続きます。4月でも雪が積もることもあり、油断は禁物です。
●4月
・コートのほか、手袋やマフラーなど、気温によって追加できる防寒グッズがあると便利。
・雪が残っている場所も多いため、滑りにくい靴を着用。
●5~6月
・朝晩など急に寒くなることがあるので、薄手のコートやジャケットなどの上着を準備。
・カーディガンやパーカーなど温度調整できる重ね着がおすすめ。
【参考 4月の平均気温】札幌 7.3度(東京 14.3度)
【参考 5月の平均気温】札幌 13度(東京 18.8度)
【参考 6月の平均気温】札幌 17度(東京 21.9度)
夏(7~8月)の服装のススメ
7月、8月はラベンダーなどの花が咲き誇り、カラッとした気候で北海道内を巡る観光のベストシーズン。東京でいう初夏のような過ごしやすい気候が続きます。
この時期は、日中は半袖でOK。ただ、標高の高い場所や日が沈んだ後、天気が崩れた時などは肌寒さを感じます。日中と夜の気温差を考えパーカーや軽めのカーディガンなど薄手の羽織物があると便利!
また、登山やトレッキングで自然豊かな場所へ行く場合は、ケガをした、虫に刺された…などのトラブルを避けるため、長ズボンがベスト。多くの生き物が活発な時期だからこそ、注意が必要です!
【参考 7月の平均気温】札幌 21.1度(東京 25.7度)
【参考 8月の平均気温】札幌 22.3度(東京 26.9度)
・秋(9~11月)、冬(12~3月)の服装のススメ
秋(9~11月)の服装のススメ
秋は、日中でも気温のわりに体感温度は低め。9月から紅葉が見られ、10月下旬から11月上旬には初雪が観測され、あっという間に冬支度の季節に。そのため、実は秋も服装や持ち物選びが難しい季節なのです。
9月上旬は夏と同様に過ごしやすい時期です。しかし、中旬頃から朝夕が肌寒くなって来るので北海道の9月は本州の10月くらいのイメージです。長袖とコートがあると安心です。10月下旬~11月上旬には、季節は一気に秋から冬へと移り変わります。そのため、厚めのコートと長袖のインナーでしっかりと防寒対策を。タイツを履くなら、80デニール以上のものだと安心です!
●9月
・朝夕が肌寒くなるので、長袖とコートを準備。
●10月~11月
・薄手のダウンジャケットや厚手のコートなどでしっかり防寒対策を。
・10月下旬~11月からはマフラーや手袋があると便利。
●11月
・平地でも初雪が降り始める頃です。アウターは薄手のダウンや厚手のコート、インナーは重ね着で温度調整しやすくしておきましょう。
【参考 9月の平均気温】札幌 18.6度(東京 23.3度)
【参考 10月の平均気温】札幌 12.1度(東京 18.0度)
【参考 11月の平均気温】札幌 5.2度(東京 12.5度)
冬(12~3月)の服装のススメ
旅行者が最も悩む冬の服装。特に雪が降らない地域に住んでいると、どのくらいの防寒が必要なのか迷ってしまいます。
12月に入ると、一気に寒さが強まり、都市部の札幌でも1日の平均気温が氷点下に。昼は暖かく感じる日も、夜はグッと冷え込むので、天気が良い日も防寒対策はしっかりとするのが、旅を楽しむコツです。特に冬本番となる12~2月は厚手のダウンやコートに、ヒートテックなどの温かいインナーを合わせましょう。
防寒対策必須ですが、室内や車の中は暖房が効いているので、脱着のしやすい重ね着が便利です。
●12月~3月
・ヒートテックなど、保温性に優れたインナーを着用するのがおすすめ。ジーンズは濡れると乾きにくいので注意しましょう。
・手持ちのアウターの下にインナーダウンを重ねるだけで、温かみが増します! 携帯にも便利な、薄くて折りたためるタイプのものが旅行の時には便利。
・貼るカイロ→屋外でのイベントの時には靴用のカイロを入れてつま先から冷えを防止しましょう。
・110デニール以上の分厚いタイツ、マフラーや耳当てなどの防寒グッズが必須。
・大判のストールは首に巻いたり膝掛けにすることもできる、1枚あると安心。
【参考 12月の平均気温】札幌 -0.9度(東京 7.7度)
【参考 1月の平均気温】札幌 -3.2度(東京 5.4度)
【参考 2月の平均気温】札幌 -2.7度(東京 6.1度)
【参考 3月の平均気温】札幌 1.1度(東京 9.4度)
着脱式の滑り止めも活用!
雪道は滑りやすいので、スノーブーツが理想ですが、旅行のためにわざわざ購入するのが面倒…という方には、「着脱式滑り止めスパイク」がおすすめ。普通のブーツやスニーカーに装着することで、格段に滑りにくくなります。道内のコンビニや専門店でも販売していますし、事前のインターネット購入も可能です。暖かい手袋もお忘れなく!
知っておこう!北海道のスケール感
道内の旅行を計画する際は、各都市間の距離と移動時間をしっかりと確認するのがおすすめ。地図上では近そうに見えますが本州の距離感とは全く違うので、無理な予定を組むと移動だけで1日終わってしまった…という残念な結果になることも。
できれば2人以上で交代しながら、1日300km程度の運転がベストです。
2泊3日の行程なら、目的地は2~3か所。まずは絶対に行きたいスポットを押さえたら、その周辺で楽しめる観光地を探してみましょう。
北海道には全部で12個の空港があるので、往路は新千歳空港から入り、復路は函館、旭川、釧路、帯広など地方空港を利用すると、効率よく旅を楽しむことができます。レンタカー会社によっては、乗り捨て料金を支払うと別空港で返却ができるプランもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ドライブの際の注意点
広い北海道の旅行は、レンタカーが便利。長い長い1本道が続くドライブはとても爽快ですが、北海道ならではの危険もいっぱいです。
国道は走りやすいように整備されていますが、都市間の移動は長く直線道路が多いため、気が付くと制限速度をオーバーしてしまうことも。スピードの出しすぎは急な事態への対応の遅れや事故に繋がりやすいので、十分注意して運転しましょう。
また、動物が飛び出してくることもしばしば。特にシカは100kg以上体重がある個体もいるので、ぶつかると車が大破する大事故に繋がりかねません。遠くでも動物を見かけたらスピードを落とすなど対策が必要です。
ドライブをする際は無理な行程は組まず、便利な高速道路も有効活用。山間部はガソリンスタンドも少なく、24時間営業の店は全体の1割程度しかないため、早めの給油を心がけてくださいね。冬のドライブは危険が多いため、慣れていない方にはおすすめできません。安全運転に注意して、楽しいドライブを楽しみましょう。
北海道ならではの道路標識
道内に住んでいれば当たり前でも、全国的に見ると珍しい標識も。自然に囲まれ、冬は大雪が積もる北海道ならではの標識は、知っておくと便利!同じ標識でも、光るもの、絵が違うものなどさまざまなので、違いを比べてみるのも面白いですよ。
- 矢羽根付きポール
- 赤と白のシマシマの矢印が釣り下がった標識は、道外旅行者には最も見慣れない光景かもしれません。これは、雪が積もる冬季、道路の境界を示す白い線(外側線)が見えなくなっても位置が分かるよう、路肩との境界を示す標識です。吹雪などで視界が悪い時に頼れる道標です。
- 停止線の標識看板
- 矢羽根付きポールと同様に、雪で道路上の停止線が見えなくなってしまっても位置が分かるよう、停止位置を示す標識です。必ずしも信号の直前に停止線があるとは限らないので、しっかりと標識で確認して停車するようにしてくださいね。
- 動物注意の看板
- 野生動物や放牧されている牛は自由気まま。道路を横断することも珍しくありません。特に動物が通りやすいエリアには、この「動物注意」と書かれた標識が立っています。書かれている絵は牛、シカ、キタキツネなどさまざま。動物が暮らす自然の中に私たちがお邪魔しているという意識で注意しましょう。
縦型のスマートな信号機
北海道をはじめ雪が多く降る地域では、雪の重みで曲がったり壊れてしまうのを防ぐため、縦型の信号機が採用されています。また、レンズを覆う庇(ひさし)の部分に雪が積もると視認性が低下し、最悪の場合見間違えてしまうことも。こういったことを防ぐために、縦型の信号機が主流なのです。
野生動物と遭遇したら
都市を離れ郊外に出ると、野生動物に遭遇することも珍しくありません。キタキツネやシカなど、可愛らしくてついつい触りたくなってしまいますが、近づいたり餌をあたえるのはNG。なぜなら野生動物は病気を持っている可能性が高く、私たちも感染してしまうリスクがあるからです。また、人間から餌をもらうことに慣れてしまうと、その動物が野生で生きていけなくなってしまう可能性も。可愛くても、ぐっとこらえて遠くから見守りましょう。
万が一ドライブ中に大型動物と接触してしまった場合は「#9910」に通報を。その場に放置したりむやみに接触しようとせず、指示を待つのがベストです。
また、観光地で野生のクマに遭遇することは滅多にありませんが、餌が不足する晩夏から初秋にかけては人里に降りてくることも。特に、山間部や知床などヒグマの生息地へ訪れる場合には、クマよけの鈴を用意したり、現地の注意に従って防衛策をとりましょう。事前の情報収集も大切です。