世界自然遺産・知床。そこには冬になると、海岸までぎっしりと埋まるほどの流氷がやってきます。流氷に覆われた白い海は、氷を砕いて進む砕氷船などでの観光が知られていますが、知床には、海面に浮かぶ流氷の上を専用のスーツを着て歩く特殊な体験ツアーがあります。真冬の北海道、それもオホーツク海沿岸でしか見ることのできない自然現象を、より間近で感じられる貴重な時間。それは一生の宝物になるに違いありません。

冬のオホーツク海にやってくるのは流水だけに限りません。豊富なプランクトンも一緒に流れ着くため、知床の海には、流氷の天使といわれるクリオネや魚たち、そして、それを狙うアザラシやオジロワシなどが集う、豊かな生態系が築かれているため、珍しい動物たちの姿を見ることができるかもしれません。そして風や潮の満ち引きなどさまざまな力によって日々変化する流水。ときに重なりあったり立ち上がったりする様子に自然の力を感じます。北極圏のような現象や光景をぜひ現地で確かめてください。