エリアガイド「道南」

エリアガイド「道南」

北海道の南西部に位置する道南エリアは、他のエリアと比べると年間を通して寒暖差が小さく、積雪も少ないのが特徴。

道内屈指の観光地として人気を誇る函館を中心に、四季折々の美しい風景とアクティビティが楽しめる大沼、日本最北の城下町松前、北前船交易の拠点として栄えた江差など、自然や歴史文化をバラエティ豊かに楽しめるエリアです。

三方を海に囲まれた日本有数の水産基地でもあり、さまざまな海産物が水揚げされ新鮮な海の幸を堪能できるのも大きな魅力です。

歴史を感じる街並みや美しい自然景観が魅力の「函館・函館近郊エリア」

国際貿易港として開港し異国情緒あふれるまち、函館


函館は、横浜や長崎とともに国内初の貿易港として開港した港町。諸外国のさまざまな文化を取り入れて大きく発展してきました。函館の街には和洋折衷の建物が多く残り、教会群や洋館が並ぶ元町エリアや金森赤レンガ倉庫など異国情緒あふれる美しい街並みや、五稜郭公園、世界に誇る函館山からの夜景など、旅に出たくなる風景がここにあります。幕末に箱館戦争の舞台となった地でもあり、史跡巡りなどの歴史散策も楽しめます。市内にある観光スポットは市電で巡ると便利です。

中心部からほど近いところにある「湯の川温泉」は、かつて松前藩主や幕末の志士を癒した歴史の湯で、函館観光の拠点としても最適です。もちろん、イカや新鮮な海鮮などグルメも充実!

函館山の夜景
函館山の夜景
100万ドルの夜景とも称される函館山の夜景。津軽海峡と函館湾に挟まれたシルエットが特徴的で、海岸線沿いに縁どられた光によってまるで漆黒の海に浮かび上がるような光景が作り出されます。その美しさは「世界三大夜景」のひとつにも数えられるほど。函館山の標高334mの展望台までは、ロープウェイで約3分。日没から約20~30分後までの時間が特におすすめで、空の色がブルーから濃紺に変わっていく様子が楽しめるマジックアワーです。
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五稜郭
五稜郭
1864年に築城された国内初の西洋式城郭五稜郭(ごりょうかく)。その名の通り、星形の城郭になっていて、敵がどこから攻めてきても死角がない作りになっています。幕末には箱館戦争の舞台になった場所で、園内には当時の大砲や城壁が残ります。現在では市民の憩いの公園として親しまれ、春には約1,500本のソメイヨシノが咲き誇るお花見スポットとして賑わいます。五稜郭タワーから見下ろす五稜郭と函館市街の眺望は絶景。秋には紅葉、冬にはお堀のライトアップなど、四季折々の美しい景観が楽しめます。
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元町エリア
元町エリア
日本初のロシア正教会聖堂「函館ハリストス正教会」をはじめ、宗派の異なる「カトリック元町教会」などの教会群や、国重要文化財の「旧函館区公会堂」に代表される歴史的建造物が立ち並ぶ「元町エリア」。異国情緒あふれる街並みをゆったりと散歩するのがおすすめです。函館山のふもとにあるため坂道が多いエリアで、海に向かってまっすぐに伸びる石畳が美しい「八幡坂」からは、港町の開放的な雰囲気を堪能できます。暗くなってから訪れると、ライトアップされた教会群がひときわ美しく輝いて見えます。
金森赤レンガ倉庫
金森赤レンガ倉庫
明治期に建てられたレンガ造りの倉庫群「金森赤レンガ倉庫」。函館駅から15分ほど歩いた先にある函館ベイエリアの一角で、とにかく「映える」観光スポットとして人気があります。函館みやげをはじめ、可愛らしい雑貨やカフェなど多彩な店舗が並ぶほか、函館の特産品を味わえるレストランなどもおすすめです。海風が心地よく、散策を楽しみながらのショッピングも楽しいひととき。夜にはライトアップされ、ロマンチックな雰囲気に!
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一度見たら忘れない!函館山から見る朝夜景

SNSなどで知られるようになってきた、函館山の「朝夜景」。夜のきらびやかな灯りとは一味違う、日が昇る前の静かな街が街灯の温かい光に包まれる様子を見ることができます。夜明けとともに、だんだんとオレンジ色に変わっていく空はとても幻想的。ちょっと早起きして、夜景と朝日の美しい競演を眺めに行きませんか。

一度見たら忘れない!函館山から見る朝夜景

函館朝市とイカ釣り


獲れたての新鮮な海産物が集まる函館朝市は、函館観光で外せないグルメスポット。鮮度抜群の海鮮丼などが味わえる食堂が並ぶ「どんぶり横丁市場」や、旬の魚介類を揃えた「えきに市場」など、約250店舗が軒を連ねています。函館グルメの代表格「イカ」。その日の朝に津軽海峡から水揚げされたばかりのイカをイカ刺しやイカソーメンで味わえるのは函館ならでは。身が透き通っていて、コリコリした食感がたまりません。人気の「活イカ釣り」では、自分で釣ったイカをその場でさばいてもらえますが、とても新鮮でさばいた後もまだ動いているイカの姿が衝撃的です。

秀峰「駒ヶ岳」とその裾野に広がる風光明媚な「大沼国定公園」


北海道のリゾートの発祥地である「大沼国定公園」(七飯町)は、函館から車で約40分と気軽に立ち寄れる自然豊かなスポット。駒ヶ岳の火山活動によってできた3つの沼と126の小島で構成されている国定公園です。園内には散策路が整備され、小島を結ぶいくつもの橋を渡りながら島々を巡ることができます。大沼や小沼を巡る定期遊覧船やボートなどで、湖上から眺める雄大な景色も格別です。周囲約14kmの大沼湖畔は、自転車を借りて爽やかな風を感じながらサイクリングを楽しむのもおすすめです。

道南地方のシンボル的存在である秀峰・駒ヶ岳は、標高1,131mの活火山。公園内には駒ヶ岳を望むビュースポットも多く、それぞれ違った角度からその優美な姿を眺めることができます。季節によって趣が異なりますが、特に紅葉の季節には赤や黄色の色彩が加わった一段と美しい景色を堪能できます。

大沼周辺はアクティビティも豊富で、春から秋にかけてのアウトドアプログラムはもちろん、冬には氷上ワカサギ釣りやスノーアクティビティなどのメニューも多彩。どの時期に訪れてもそれぞれの違った魅力を発見できそうです。

北海道新幹線が道内で最初に停車する町、木古内(きこない)


北海道新幹線は、青函トンネルを抜けて北海道と東京を約4時間で結びます。北海道で最初に停車するのが「木古内(きこない)駅」。町内には、北海道新幹線を見るための展望台が設置され、新幹線と在来線の分岐点を見下ろせるスポットとして人気です。

駅前にある道の駅「みそぎの郷 きこない」では、ショッピングやグルメを楽しめるほか、観光案内所も併設されています。レンタカーの窓口もあるので、北海道観光の起点にするのもおすすめです。

列車での観光なら「道南いさりび鉄道」で函館方面へ向かいましょう。木古内はいさりび鉄道の発着駅。終点「五稜郭駅」までの距離は約40kmで、約1時間かけて風光明媚な函館湾沿いをゆっくり走るローカル列車の旅が楽しめます。

沿線には観光スポットが多く、途中下車も楽しみのひとつ。代表的なスポットは、渡島当別駅で下車した先にある「トラピスト修道院」。日本初の男子修道院で、木々に囲まれた散策路とその先に見えるレンガ造りの建物の調和が美しく、フォトスポットとしても知られています。気の向くままに列車の旅を楽しむのも素敵な思い出となりそうです。

歴史探訪と豊かな自然が楽しめる「松前・江差・奥尻エリア」

北前船で栄えたいにしえの面影を今に残す、松前・江差 


北海道の最南端に位置し、桜の名所として知られる松前町と、そこから60kmほど北上した日本海沿いにある江差町。これらの町を結ぶ日本海沿岸は、北前船交易の拠点として栄えたエリアで、岩や絶景が続く海岸線は「追分ソーランライン」として人気のドライブコースです。

松前町は道内唯一の城下町。和式の城郭として日本で最後に建築され、焼失後に復元された「松前城」や、江戸時代の松前を再現したテーマパーク「松前藩屋敷」など、歴史探訪を楽しむことができます。松前の名物料理は、松前14代藩主の婚礼の祝膳を再現した「藩主料理」。町内の老舗旅館で提供され、当時の文献を参考に忠実に再現した松前の郷土の味と歴史が詰まった御膳を味わうことができます。松前のグルメ土産「松前漬」もお忘れなく。


ニシン漁で栄えた江差町には、古い建造物や史跡、旧跡など多くの歴史遺産が受け継がれています。古い街並みは「いにしえ街道」として整備され、歴史を探勝しながら散策を楽しむことができます。幕末の軍艦を再現した「開陽丸記念館」や、江差の歴史的資料が多く展示されている北海道最古の神社「姥神大神宮」で行われる北海道最古の祭り「江差姥神大神宮渡御祭」、ニシン漁で繁栄した旧家「横山家」など見どころ満載。身欠きニシンを使った名物料理「ニシンそば」もぜひご賞味ください。(「横山家」は現在臨時休業中です。外観はご覧いただけます。)

自然に恵まれた島ならではの魅力を満喫できる奥尻島


北海道南西部の日本海上に浮かぶ奥尻島は、手つかずの自然や豊富な海の幸が魅力の島です。アクセス方法は2つ。対岸の江差港からフェリーで約2時間10分、もしくは函館空港から飛行機で約30分です。北海道では5番目に大きな島で、周囲は約84km。移動には路線バス、ハイヤー、レンタカー、レンタサイクルが利用できます。

水深約25mもの透明度を誇る青い海は「奥尻ブルー」と呼ばれ、夏にはSUPやカヤックなどのマリンスポーツでその美しさを体感できます。

島の周囲には日本海の荒波によって形成された岩礁や奇石が点在し、島のシンボル「なべつる岩」は、その名の由来通りに鍋の取っ手のように見える岩です。海岸線をドライブしてみると、このような奇岩をあちこちで見ることができますよ。

奥尻グルメは、うに、アワビ、スルメイカ、ホッケやタラといった海の幸のほか、ギョウジャニンニク、アスパラ、フキやワラビなどの山の幸、おくしり和牛、島の葡萄100%で醸造された奥尻ワインなどバラエティ豊か。島の郷土料理「三平汁」は、塩漬けにした魚と根菜類を一緒に煮込んだご当地汁で、魚のダシと野菜の旨味で優しく素朴な味わいに仕上げています。

美しい自然風景やアクティビティ、豊富な魚介類をはじめとする島グルメなど、存分に堪能しましょう。

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