北海道のお花見はここがオススメ! 春爛漫、桜の名所特集
本州に比べて桜の開花が遅い北海道では、例年4月下旬から桜のシーズンが始まります。
周辺の景色とのコラボレーションも見ごたえがあり、山々に残された雪と桜との競演が楽しめるスポットや、湖を背景に鑑賞できるロケーションも北海道らしさを感じます。お花見をしながら桜の木の下でジンギスカンを楽しむ光景は北海道ならではかもしれません。
ここではエリアごとの人気スポットをご紹介!厳しい寒さを越え、春の訪れを喜ぶように咲き乱れる北海道の桜の絶景を訪れてみませんか。
本州の桜と一味違う 北海道を代表するエゾヤマザクラ
日本の桜の8割を占める『ソメイヨシノ』をはじめ、北海道全域に咲く北海道を代表する桜『エゾヤマザクラ』、日本で最も開花が遅い桜『チシマザクラ』など、広い北海道では多くの桜を見ることができます。
厳しい寒さを耐えたエゾヤマザクラは、濃いピンク色をしており、どこか力強さ・たくましさを感じさせます。開花と同時に、赤い葉が芽をだすため、全体的に赤みが濃く見えるのも特徴。
北海道の桜の見頃はいつ?
桜は、日本に春の到来を告げる花です。
本州の桜の開花は3月頃ですが、北海道ではそれより1か月程度遅れ、北海道では4月下旬から5月の上旬頃が桜の見頃です。
函館・松前では4月下旬頃、札幌近郊では5月上旬から中旬頃、道東エリアでは5月中旬頃と、エリアによって見頃は異なります。道東・根室のチシマザクラは日本一遅く咲き、例年5月中旬頃に満開を迎えます。
下記開花予想もチェックしながら、お花見を楽しんでください。
おすすめ桜スポット 【道南エリア】
ピンク色に縁どられた星形の城郭を眺める<五稜郭公園(函館市)>
■見頃:4月下旬~5月上旬
国の特別史跡に指定されている五稜郭は星型の城郭がとても印象的な桜スポット。
「五稜郭」では城郭に沿って約1,600本のソメイヨシノが咲き乱れます。特徴的な星形の広角に広がる桜を堪能することができます。お堀の水面に映りこむ桜やシーズン終盤に堀の水面を埋め尽くす花びらも風流です。
地上からの目線を楽しんだ後は、ぜひ「五稜郭タワー」にも登ってみましょう。五稜郭全体を見渡せる高さ約90mの五稜郭タワーの展望台は、360度ガラス張り。お堀を埋め尽くす桜が五稜郭の星型を浮かび上がらせる眺望は、息を飲む美しさです。ピンク色に染まる星形はまさにここだけでしか見られない絶景です。
城下町ならではの風情と約250種類、約10,000本の桜の競演<松前公園(松前町)>
■見頃:4月下旬~5月上旬
寺町など江戸時代の雰囲気が残る日本最北の城下町・松前町は、歴史を感じさせる町並みと桜の競演が見事なスポット。
早咲き・中咲き・遅咲きと「時差開花」していくため、約1ヶ月間にわたって花見を楽しむことができます。松前で見られる桜の種類は、艶やかな桜や松前で生まれた新種など約250種類、約10,000本。松前の桜は昔、松前城下で財力を誇った商人や京の都から嫁入りした藩主の奥方達がふるさとを偲んで植えたり、侍が参勤交代の際に江戸から持ち帰ったのが始まりとも言われています。
特に、松前城がある松前公園には、松前の桜を代表する品種の南殿(なでん)をはじめとしたが約8,000本の桜があり、城と桜という風情ある景観を楽しめるのも、北海道ではここだけ。1本の根元からソメイヨシノと南殿の2種類の桜が咲く「夫婦桜(めおとざくら)」、推定樹齢300年以上の古木「血脈桜(けちみゃくざくら)」、松前で1番古い寺院・龍雲院の境内に佇む「蝦夷霞桜(えぞかすみざくら)」は必見です。公園内には国内で最後に築城された「松前城」が残っており、桜とお城が見事に調和した景色も楽しめますよ!
樹齢300年のしだれ桜!ライトアップされた夜桜も幻想的<法亀寺しだれ桜(北斗市)>
■見頃:5月上旬〜中旬
北斗市の法亀寺の寺境内にあるしだれ桜は、推定樹齢300年、高さは約12m、垂れ下がった枝いっぱいに花をつけます。大きく湾曲して垂れる枝にいっぱいの花が咲く華やかな姿が人気です。これほど巨大で見事なしだれ桜は北海道では大変珍しく、その姿はとても美しく、見る人を感動させてくれます。垂昼の姿もおすすめですが、満開の時期にあわせて法亀寺しだれ桜を始め、松前藩戸切地陣屋跡の桜トンネルや大野川沿い桜並木、清川の千本桜などの夜間のライトアップイベントの「北斗桜回廊」が行われており、ライトアップされた姿はひときわ幻想的です。
おすすめ桜スポット 【道央エリア】
満開の桜の下でバーベキューを楽しもう!<円山公園・北海道神宮(札幌市)>
■見頃:5月上旬
札幌の代表的お花見スポット「円山公園」。春になると、公園に隣接する北海道神宮とともに、多くの人で賑わいます。花見の時にはバーベキューを楽しむのが北海道スタイル。円山公園でも、桜の時期限定で火気の利用が可能になり、園内には北海道の郷土料理・ジンギスカンのいい匂いが立ち込めます。桜を見ながら、家族・友人とジンギスカンを楽しむ、そんな北海道ならではの花見を楽しんでみるのはいかがですか?
「北海道神宮」は、参拝のみならず、桜と梅が植樹されているため、桜と梅の2種類の花を同時に楽しむことができます。北海道神宮でも表参道を中心に約1,100本のエゾヤマザクラやソメイヨシノ、ヤエザクラなどの桜と約200本の梅が開花します。桜の開花にあわせて多くの露店が立ち並び、多くの参拝客でにぎわいます。
7kmにわたる直線の桜並木<静内二十間道路(新ひだか町)>
■見頃:5月上旬
約7kmにわたる直線ロードとして知られる「静内二十間道路」。周囲には牧草地が広がり、道路の両脇には約2,200本の桜が咲き誇る日本屈指の桜の名所として人気を集めています。道の中間地点にある「花のトンネル」は、約300mの散策路。二十間道路よりも道幅が狭いため、両脇の桜が文字通りトンネルのようにして空を覆いつくす様子が楽しめます。この辺りでは、牧場の方が馬をひいて道を通ることもめずらしくありません。そんなのどかな光景も旅の思い出となりそうです。
桜も梅も楽しめる洞爺湖周辺<壮瞥公園 ほか(洞爺湖町・壮瞥町)>
■見頃:5月上旬~中旬
湯量豊富な温泉地で多くの宿が軒を連ねる洞爺湖温泉。周囲約43kmの湖畔をぐるりと取り囲むように展望台や公園、桜並木の散策路など桜の見どころが点在しています。洞爺湖を背景に愛でる桜は美しく、周囲の自然との調和を楽しめるスポットです。
湖畔の南東側から山道を少し上った高台に広がる壮瞥(そうべつ)公園は洞爺湖や有珠山、昭和新山、蝦夷富士とも呼ばれる羊蹄山までも望むことができる絶景スポット。ここは梅の名所でもあり、5月上旬頃から約300本の梅の木が見ごろを迎えます。桜と梅が同じタイミングで楽しめるのも北海道ならではの特徴です。
崎守町の一本桜
■見頃:5月上旬~中旬
青空と新緑の牧草地に、ポツンと一本のピンク色の桜が映える「崎守町の一本桜」。
その奥の丘陵地や山並み、巨大風車とのコラボレーションも美しく、あまりにも絵になるこの景色はテレビCMやミュージックビデオのロケ地としても使用されました。この桜は、高さ約10m、樹齢は100年以上とされています。
見頃は例年5月上旬から中旬まで。道央道室蘭インターチェンジから伊達方向に向かう途中の道路沿いにあり、その姿は歩道上から眺めることができます。
※私有地のため無断立入はご遠慮ください
北海道のおすすめ桜スポット 【道北エリア】
バーベキューと夜桜が大人気!<旭山公園(旭川市)>
旭川市の中心部から車で約30分。旭山動物園に隣接していることもあり、家族連れの元気な声が聞こえてくる市民憩いの公園です。旭山の麓の斜面に広がる丘陵地にあり、高台からの眺望も美しいスポット。5月上旬頃からは5月上旬から中旬には約3,500本のエゾヤマザクラが見事に咲き誇る姿やカタクリの群生を楽しむことができます。昼間とは雰囲気がガラリと変わる幻想的なライトアップもみごたえ十分です。
■見頃:5月上旬~中旬
残雪とのコラボを楽しむ一本桜<上御料(富良野市)>
富良野市上御料の牧草地に自立する一本桜。富良野スキー場やニングルテラスが近く、5月上旬~中旬の見頃の時期は、背景の富良野西岳に雪を残していることも多く、この桜が乗り越えてきた厳しい冬に想いが馳せられます。山々とあわせて一枚の写真に収めれば、絵画のような作品に仕上がるはず。
■見頃:5月上旬~中旬
北海道のおすすめ桜スポット 【道東エリア】
日本一遅咲きの桜をもとめて最東端のまちへ<清隆寺(根室市)>
桜前線の終着点といわれる根室市。日本一遅咲きの桜は、5月中旬から下旬まで市内の桜の名所「清隆寺」で楽しむことができます。主に見られるのは、チシマザクラ。本州では標高の高い山岳地帯でしか見ることのできない珍しい種類です。道内でよく見られるエゾヤマザクラよりも色が薄く、この薄紅色の花が古くて趣きのある本堂の周りを彩ります。この時期に根室に訪れるなら、周辺の観光と合わせて立ち寄りたいスポットです。
■見頃:5月中旬~下旬