五感で学ぶ大地の鼓動!3泊4日で巡る洞爺湖有珠山ジオパークツアー

五感で学ぶ大地の鼓動!3泊4日で巡る洞爺湖有珠山ジオパークツアー

ユネスコの世界ジオパークを旅してみませんか。約11万年前の噴火でできた洞爺湖や、約2万年前の火山活動でできた有珠山など、世界ジオパークに認定されている「洞爺湖有珠山ジオパーク」では火山活動で変動する大地の姿を体感できるほか、その大地との共生についても学ぶことができます。ガイドが同行する特別な体験の中で、火山と人間の関わりに触れる3泊4日の旅をご紹介します。

洞爺湖温泉へ向かおう!

今回、旅に出たのはカナダ出身のクリスティ・アンさん、オーストラリア出身のグレンさん、アメリカ出身のジェレミーさんの3人。まずは札幌からJRで洞爺駅に移動し、そこからバスで洞爺湖温泉に向かいました。

洞爺湖の自然と火山の歴史を学ぶ!

洞爺湖温泉駅でバスを降りて向かったのは「洞爺湖ビジターセンター」。洞爺湖周辺の自然を学び、館内のマップを使って今回の旅の予定を確認しました。さらに隣接する「火山科学館」も見学し、有珠山の噴火の歴史についての知識も深めました。

地元の人たちに愛される湖畔の居酒屋で夕食!

夕食はジェレミーさんのリクエストで、洞爺湖の湖畔沿いにある居酒屋「グーテンターク」へ。以前に来たことがあり、「お母さんが気さくで、とてもおいしかった」とのことで、そのときに食べたというポテトフライを早速頼んでいました。さらにお母さんが一人で切り盛りするようになったエピソードを聞いたり、隣の席に居たアメリカからの観光客に北海道や日本のおすすめの観光スポットを教えたり、食事だけでなく、居酒屋ならではの交流も楽しんでいました。

洞爺湖の絶景を一望する老舗旅館に宿泊!

1日目の宿泊は「洞爺湖万世閣ホテルレイクサイトテラス」。ホテルや旅館の数が北海道随一を誇る洞爺湖の中でも老舗の旅館で、8階の大浴場からは洞爺湖を眼前に望む景色が広がっています。さらに洞爺湖では4月から半年間にわたって花火大会が連日開催されていて、この日も20時45分から打ち上げがスタート。秋の夜空を彩る20分間のショーを、3人はホテルの1階から出てすぐの特等席で満喫しました。

有珠山ロープウェイでジオパークを一望!

2日目は朝8時30分にホテルを出発して「有珠山」へ。ロープウェイに乗って山頂を目指します。2010年にリニューアルされたゴンドラは窓が大きくなって、景色と一体になったかのような感覚で空中散歩を楽しめます。さらに山頂の展望台からはユネスコ世界ジオパークに認定されているエリア一帯を一望できます。昭和新山や噴火湾など、火山活動によって地形が変化していることを上から見ることでよりわかりやすく認識することができ、ジオパークの学びを深めていました。

火山灰が降り積もった水はけの良い土地での農業を見学!

10時からは「一般社団法人そうべつアウトドアネットワーク」のガイドさんと合流してスローサイクリング。火山の麓にある果樹園と農園を巡ります。

農園でトマトとサトイモを収穫!

最初にやってきたのは「大作農園」。木村大作さんに教えてもらいながら、トマトとサトイモの収穫を体験しました。大作農園ではトマトを15種類以上栽培していますが、この日に収穫できたのはアイコスナック、トマトベリー、ダルタリーの3種類。中でもみずみずしい甘さのダルタリーが人気で、3人とも取っては食べての試食が止まりませんでした。

とれたての食材でランチタイム!

収穫後は、「おにぎり握り体験」。大作農園産の「ななつぼし」を食品用ラップに包んで握りました。そのおにぎりに加え、収穫したトマト、さらにはとれたてのサトイモでつくった煮っころがしで昼食を楽しんだ3人。自分たちで収穫したとあって、その味わいは格別だったようです。

果樹園でリンゴを食べ比べ!

「大作農園」を後にした3人は、再び自転車に乗って「タカシナ観光果樹園」へ。8ヘクタールほどの敷地を持つ「タカシナ観光果樹園」ではリンゴ、ブドウ、さくらんぼ、プルーンなどの果物を栽培していて、ブドウだけでも32種類を育てています。3人は農園主の高階亮介さんの案内で果樹園を歩きながら熟したリンゴの見分け方を学び、最後は収穫したシナノスイートとぐんま名月を食べ比べ。クリスティ・アンさんは「同じリンゴでもこんなにも味が違うんですね」と驚いていました。

2泊目の宿では優雅なフレンチディナーを満喫!

2日目の宿は「洞爺湖 鶴雅リゾート 洸の謌」。全12タイプの趣の異なる客室と、火山の恩恵を受けた地域ならではの食材を味わえるフレンチコースや和食会席が人気の宿です。今回はジェレミーさんとクリスティ・アンさんの2人が温泉露天風呂付きの客室を体験。夕食はフレンチのコース料理を味わいました。

有珠山の火山活動をカスタムメイドのツアーで学習!

3日目は有珠山の火山活動を学ぶガイドツアー。「Sotoasobu」のガイドで、北海道ATガイドでもある江川理恵さんとホテルで合流し、2000年の有珠山噴火の跡を巡ります。午前中は金比羅山周辺にできた火口を展望台から望み、その後に散策路を歩いて、より近い場所で火口を見学しました。

特別許可を得て立入禁止区域にも潜入!

金比羅山麓の散策路を抜けたところで、ちょうど12時。洞爺湖の森の中にある「SUNNY SIDE UP CAFE」が特別に用意してくれたランチボックスで昼食を取り、午後からは西山山麓火口散策路へ。ここからは特別許可を得て、普段は入れない立入禁止区域にも潜入しました。生々しい爪痕に災害の恐ろしさを感じながらも、一方では道路の亀裂から生える草や隆起した大地などに自然が持つ力強さも感じることのできたツアー。ずっと歩きっぱなしでしたが、疲労を感じさせないくらいに充実した学びが詰まっていました。

たくさんの地元野菜を手間ひまかけた料理で楽しむ!

ツアーの後は洞爺湖町にある「気まぐれな食堂 幸来(さっくる)」へ。地元でとれた野菜を20品ものコース料理で味わえるファームレストランです。身体が大きなグレンさんにはボリュームこそ少し足りなかった様子でしたが、自然を感じる優しい味わいと店主の人柄が伝わってくる温かいおもてなしに3人とも大満足の夕食でした。

最終日の宿泊は壮瞥町唯一のペンション!

3日目の宿泊は洞爺湖の湖畔にたたずむ「ペンションおおの」。プチホテル風のペンションで、大浴場にはミネラルが豊富な有珠山の溶岩石が使われていて、疲れをしっかりと癒やしてくれます。朝食もボリューム満点で、朝から元気をもらえます。

早朝の森でリラックスタイム!

最終日は少し早起きして、プライベートフォレストの「トーヤの森」を訪問。前日のガイドツアーでお世話になった「Sotoasobu」の江川さんと合流して森の奥まで歩きます。約70haの山を毎年少しずつ整備しているトーヤの森は、入口から300メートルまで散策できるようになっています。この日はあいにくの小雨模様の天気でしたが、森の中で寝転んだり、野草茶を飲んだり、自然を全身で感じるリラクゼーションの時間を満喫しました。

バスと電車で札幌に戻ろう!

「トーヤの森」から戻り、「ペンションおおの」の前にある停留所でバスに乗車。洞爺駅から札幌に戻ります。洞爺湖、そして有珠山がある今回旅したエリアは日本で初めて世界ジオパークに認定された場所です。3人は口にこそ出しませんでしたが、3泊4日の旅を通して、火山と共生する人やまちと触れあい、その大切さと未来につながる学びをしっかりと感じ取っていたに違いありません。

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