利尻・礼文・稚内をアクティブに楽しむ、最北の3泊4日旅!
「緑の浮島」利尻島と、「花の浮島」礼文島が浮かぶ北海道の最北部は、美しい自然の宝庫です。電動アシスト自転車とトレッキングで2つの島を満喫した後は、稚内に渡って宗谷丘陵の広大な景色の中をサイクリング。厳しい環境の中でこそ輝く、道北の魅力が味わえる3泊4日のアクティブな旅に出かけてきました!
■1日目
丘珠空港から利尻島へ向かおう!
今回、旅に出たのはイギリス出身のエイデンさん、オーストラリア出身のグレンさん、アメリカ出身のジェレミーさんの3人。札幌市内にある丘珠空港からプロペラ機に搭乗して利尻空港を目指します。わずか1時間弱で利尻空港へ到着!
利尻・礼文唯一の源泉かけ流しの温泉宿へ!
空港からは送迎バスに乗ってホテルへ。沓形地区にある「ホテル利尻」は、空気に触れると茶褐色に色が変化する天然温泉が名物。大浴場には33度ほどの源泉にそのまま入れる湯船があり、42度に加温した湯船と交互に入るのがクセになります。ホテルの近くの海に沈む夕日も見事でした。
利尻昆布で出汁をとった蕎麦で夕食!
ホテルから徒歩5分ほどの食堂「梵天」で夕食。幌加内の蕎麦粉と利尻の名水で打ち、利尻昆布で出汁をとったそばが名物とのことで「天ざるセット」をチョイス。すっきりとしたつゆと手打ちそば、カラッと揚がった天ぷらはまさにベストマッチの美味しさでした。
■2日目
電動自転車で利尻島一周サイクリング体験!
ホテルに来てくれた「サイクリングフロンティア北海道」のガイドさんと合流して、利尻島一周サイクリング体験に向かいます。簡単なレクチャーの後、装備を確認してホテルを出発!島を時計回りに一周する、約60kmの行程です。
利尻島の観光スポットを巡る!
利尻山からの湧水が湧く「麗峰湧水」や、島の最南端に位置する「仙法志御崎公園」、利尻島最大の湖沼「オタトマリ沼」、湖面に映る「逆さ利尻富士」で知られる「姫沼」など、利尻島の人気スポットに立ち寄りながら進みます。
鴛泊フェリーターミナルの食堂でのランチは、大きくラーメン派とカレー派に分かれました。下り坂で冷たい風が吹きつけてきた後なので温かいメニューがありがたい! 3人は食後もしばらくガイドさんとあれこれ語り合っていました。
サイクリングロードを通ってツアー終了!
利尻島には、野塚展望台(利尻富士町)から利尻町運動公園(利尻町)を結ぶサイクリングロードが整備されています。森林の中を駆け抜けたり、大きな橋が続くエリアでは橋の上から美しい海の景色を望むことができます。写真が趣味のエイデンさんとジェレミーさんは、ここぞとばかりカメラを構えていました。
2日目の夕食は、「利尻ふる里食堂」。ホッケのちゃんちゃん焼きをはじめ居酒屋メニューが豊富です。60kmのサイクリングを終え、スタミナ回復のために焼肉や大盛りのポテトフライを満喫する3人でした。
■3日目
フェリーで礼文島へ向かう!
今日は午前中の予定がないので朝はゆっくり。10時にホテルをチェックアウトした後、送迎バスに乗ってフェリーターミナルへ向かいます。12時15分のフェリーで礼文島の香深港に向かい、13時に到着した後で礼文島トレッキングのガイドさんと合流しました。
礼文島をトレッキング!
今日ガイドしてもらう「桃岩展望台コース」は、香深から桃岩展望台、元地灯台を経て知床へと続く全長約6.4kmのコース。まずはガイドさんから礼文島の成り立ちや植生などについてのレクチャーを受けます。花の浮島と呼ばれる礼文島ですが、さすがに10月に入るとほとんどの花は枯れてしまっていました。「ゆっくりとトレッキングするなら、実はこの時期がおすすめです」とガイドさん。午後から雨が降り出す予報でしたが、トレッキング終了までなんとか天気が持ちました。
3泊目の夕食は宿でゆっくり!
礼文島での宿は「礼文観光ホテル 咲涼」。旅をした当時は「三井観光ホテル」という名前でしたが、この名前に変わっています。夕食はホテル内のレストランで宴会料理でした。ホッケのちゃんちゃん焼きや刺身、蒸しウニ、タラバガニなどの海の幸がメインで、3人も大喜びでした。
■4日目
島を離れて稚内サイクリングに出発!
8時55分発の稚内行きフェリーに乗船して稚内へ向かいます。ちょうど礼文高校の修学旅行生と一緒になり、盛大な見送りを受けました。稚内フェリーターミナルに利尻島一周でお世話になったガイドさんが迎えに来ていて、車に同乗してスタート地点の大沼バードハウスへ向かいます。
11時頃、利尻島でも乗ったE-MTBで出発。天気が良く風も強くないので快適なサイクリングです。海岸線を通って宗谷岬を目指します。
宗谷岬に到着。北緯45度31分22秒に位置する北海道最北端の地です。岬の先端にある人気のフォトスポット「日本最北端の地の碑」で記念撮影。この日は天気がよく、はるかサハリンまで見渡せました。今日のランチはその名も「食堂最北端」。宗谷岬周辺の店舗は9月で営業終了しているところも多く、かなり混んでいました。
宗谷岬からは、有名な「白い道」へ向けた道に入ります。しばらく宗谷丘陵の登りが続き、黒牛がたくさん放牧されている牧場があります。周氷河地形のなだらかな稜線にいくつもの風車がある絶景の中を走ります。そしていよいよ白い道へ! ホタテ貝殻が敷き詰められているので柔らかいと聞いていましたが、けっこう固く締まっています。ガイドさんによると、今年は車やバイクの往来が多くて踏み固められているとのことでした。ラストはほとんど下り坂で、道が固いのでスピードが出てスリリングでした。
稚内空港から新千歳空港へ!
旅の最後は稚内空港。「島一周サイクリングはエキサイティングだったね」というジェレミーさんに、「宗谷丘陵や白い道を走れたのもいい経験だったな」とエイデンさん。グレンさんは「今度は花のシーズンに礼文島に来てみたいな」と話しています。アクティブに過ごした今回の3泊4日の旅、全員が満喫できたようです。