東大雪の大自然を堪能!上士幌・帯広を巡る3泊4日旅
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大雪山国立公園の中でも手つかずの自然が多く残り、然別湖や糠平湖といったスポットも有する東大雪エリア。このエリアにある旧国鉄上士幌線の鉄道遺産や三国峠からの絶景をサイクリングとともに楽しみ、然別湖でのカヤックにも挑戦してみましょう。東大雪をアクティブに過ごし、帯広での夜も満喫できる3泊4日の旅に出かけてきました!
札幌から上士幌へ向かおう!
今回、旅に出たのはイギリス出身のエイデンさん、オーストラリア出身のグレンさん、アメリカ出身のジェレミーさんの3人。JR帯広駅に集合して、車で然別湖や糠平湖のある東大雪エリアを目指します。
ひがし大雪自然館でエリアの情報を調べよう!
まずは東大雪の玄関口に位置する「ひがし大雪自然館」で情報収集。大雪山国立公園と東大雪エリアの自然や広さをジオラマや映像などで確認し、そこに棲む動物たちや植物についてもたっぷり学びました。
ノスタルジックな宿でゆったり。
初日と2日目に宿泊するのは「糠平温泉 中村屋」。東大雪の自然に抱かれたぬかびら源泉郷にある宿で、混浴の露天風呂では照明を消して、夜空いっぱいに広がる無数の星を楽しめます。昭和6年創業の老舗旅館を手作りでリノベーションしたノスタルジックな空間が心地良く、周辺で採れた山菜や野草などを味わえる食事も評判の宿です。
電動自転車で東大雪の自然を五感で楽しむ!
宿を出て車で三の沢橋梁へ。そこで「サイクリングフロンティア北海道」のガイドさんと合流し、自転車で三国峠展望台を目指す50kmのサイクリング体験に向かいます。簡単なレクチャーの後、装備を確認していざ出発!
旧国鉄上士幌線の歴史を巡る!
最初に目指したのは「タウシュベツ川橋梁展望台」。かつて帯広と十勝三股を結んでいた旧国鉄士幌線の歴史を今に伝える鉄道遺産です。廃線後は浸食が激しく、ガイドさん曰くあと数年で崩れてしまう可能性が高いそうで、3人は「その前に見られて良かった」と喜んでいました。続いて向かった「旧幌加駅跡」にはプラットフォームと線路が残り、みんなで仲良く線路に乗って歩いたり、ポイント(分岐路)を動かしたり。童心に返って楽しみました。
大パノラマの絶景に向けて全力のヒルクライム!
ここから30kmはいよいよ三国峠展望台を目指してヒルクライム。さすがに個人差があり、それぞれの車間も平地を走っていたときより開いていきます。ですが、みんな必至にペダルを漕いでぐいぐいと坂を登ります。最後の休憩は展望台の手前にある「松見大橋」。ここからの景色は、展望台よりも樹海が近く、吸い込まれそうなくらいの絶景が広がっていました。そして、最後の力を振り絞ってゴールの「三国峠展望台」で記念撮影。この日は天気も良く、最高のパノラマを楽しむことができました。
消耗した体力を癒やすランチ&スイーツ!
サイクリング体験は「三国峠展望台」まで。ガイドさんと別れた後は車でぬかびら源泉郷に戻り、「ビストロふうか」でランチを楽しみました。入店したのが遅かったので、選べたのはカレーのみでしたが、ヒルクライムで疲れた身体に温かいカレーは最高に染み入ります。寒さと疲れで言葉少なくなっていた3人も表情が一気に明るくなっていました。さらに食後は「ナイタイテラス」へ。牧場の雄大な景色が楽しめることで有名な人気スポットですが、霧がかかっていて残念ながら望めず。それでもソフトクリームの甘さに心も体も癒やされていました。
然別湖でカヤック体験!
3日目はぬかびら源泉郷から車で約1時間、「然別ネイチャーセンター」に向かいます。ガイドさんから乗り方や操縦法のレクチャーを受けたら、2人1組でカヤックに乗船。湖上に出て、東雲湖のある対岸を目指します。然別湖は北海道の湖の中で最も標高が高く、その分だけ紅葉も早くにやってきます。訪れたときはちょうどピークを越えたあたりで、美しく静まり返った自然の中、オールが水を打つ音だけが響く、優雅なひとときを演出してくれました。
永久凍土の森林ウォーキング!
対岸に着くとカヤックを置いて、天望山の麓に広がる森林を散策。東雲湖を望むスポットまで歩きました。一帯は風穴地帯となっていて、岩の隙間から冷たい風が吹き出してくるところがいくつもあります。気温が低いこの地域では地下に永久凍土があるというガイドさんの話に3人とも興味津々。さらに多種多様なコケが生育し、標高が低い場所でありながら高山植物を見ることもできるとあって、植物が好きなジェレミーさんは積極的にガイドさんに質問していました。
然別湖ネイチャーセンターの2階でランチ!
再びカヤックに乗って「然別ネイチャーセンター」に戻ったらガイドさんと解散。センターの2階にある「Café mubanchi」で、カヤックを楽しんだ湖を見ながらビーフシチューやピザ、フレンチトーストなどのランチを楽しみました。
野趣あふれる天然の温泉!
然別湖を後にして帯広へ向かう前、ジェレミーさんが以前に行って良かったとオススメする「鹿の湯」へ立ち寄ることに。然別峡には天然の温泉がいくつかありますが、その中でも断トツの人気を誇るのが「鹿の湯」。キャンプ場の敷地内にあり、川のすぐ横にある天然の露天風呂です。グレンさんもエイダンさんは足湯として楽しむ中、ジェレミーさんだけは我慢できずに全身浴。少しぬるめの湯でしたが、気持ちよさそうに入浴していました。
旅の終わりは帯広の焼肉で〆!
最終日の宿泊はJR帯広駅から3分の立地にある「ホテルヌプカ ハナレ」。家族連れでもゆったり泊まれるほど客室が広く、木のぬくもりも感じさせてくれる人気のホテルです。チェックインしたら、夕食は「焼肉レストラン平和園」へ。北海道内に9店舗を展開している十勝で有名な焼肉店で、市民に愛される味に舌鼓を打ちました。
心地よい疲れと余韻を感じて札幌へ!
上士幌と帯広の旅を終え、札幌に戻る4日目。「CAFE & BAR NUPKA」での朝食を終えて、グレンさんは「自転車の筋肉痛が残っている」と笑い、エイデンさんは「三国峠の景色がとてもキレイで、また撮影に来たい」と感想を。ジェレミーさんも然別湖の植生に心を奪われていたようで、それぞれに東大雪の自然とアクティビティを存分に堪能した3泊4日になりました。