これがわたしのHOKKAIDO LOVE! This is my favorite place

No.05
十勝で見つけたスロウライフ

クナウマガジン『northen style スロウ』編集部 / 猿渡亜美

Profile

クナウマガジン『northen style スロウ』編集部 / 猿渡亜美

芽室町出身。北海道大学文学部を卒業後、2011年ソーゴー印刷株式会社(帯広市)に入社。フリーマガジン「月刊しゅん」編集、企画営業を経て2017年より出版事業部のクナウマガジンで雑誌「スロウ」の編集に携わる。学生時代に日本史研究ゼミに所属していた“歴女”の視点を活かし、全道各地の取材に奔走中。
ウェブメディア「スロウ日和」|https://slowbiyori.com/author/saruwatari/

Uターンして気づいた十勝のすごさ。

日高山脈のふもとで酪農を営む両親のもとで生まれ育ちました。大学に入学した時から出版の仕事がしたくて、東京で就職活動したものの手応えが得られず、たまたま地元で見つけたソーゴー印刷に入社。最初は“若者あるある”で東京に未練たっぷりでしたが、5年くらい経ったところで十勝のすごさに気づいたんです。道外から十勝へ遊びに来る友人たちが感動している姿を見て、私にとっては幼い頃から当たり前だった風景や食べ物など、すべてがかけがえのないものだったんだと気づかされました。


十勝の魅力を味わうカフェとベーカリー。

「スロウ」は北海道の暮らしや人、モノなどを見つめ直し、心豊かに生きるためのエッセンスを紹介する季刊誌です。取材や営業を通じて全道各地を訪れてきた私が気に入っているお店が、池田町の「Cafe&Life akao」。女性オーナーが自らリノベーションした古民家カフェです。

地元の野菜や卵を使ったおかずをワンプレートにたっぷり盛り付けた「あかお定食」はおしゃれな見た目と家庭的な味わい。焼き菓子のクオリティも素晴らしくて、中でもマフィンは専門店にも負けないほどのおいしさです。古いコンクリート床と白壁、木のぬくもりが調和した内装もおしゃれだし、オーナーの人柄もとっても魅力的。池田町に行くとつい立ち寄りたくなるお店です。

Cafe&Life akao

所在地中川郡池田町利別本町15-21
電話050-7555-8868
公式サイトhttps://www.facebook.com/CafeLife-akao-1465081777136101

私はパンが好きなので、各地のパン屋さんもよくチェックしています。一番のお気に入りは鹿追町「カモク堂」。自家製酵母を使用した無添加のパンは大きめでほどよい噛みごたえがあり、りんごやチーズ、ベリーなどの具材がたっぷり。編集部のみんなも大好きで、「カモク堂に行くよー」と言うと、ものすごい量のお使いを頼まれます(笑)。

帯広市内から車で40分ほどかかるのですが、まとめ買いして冷凍しておき、大事に食べています。年配のご夫婦が営んでいて、火曜と土曜のみ営業にちなんで「カモク堂」と名付けたそうですが、現在は土曜日のみになっているそうなので、行く前に電話で確認することをおすすめします。最近YouTubeも始めたそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね!

カモク堂

所在地河東郡鹿追町東町6-60
電話0156-67-7033
Instagramhttps://www.instagram.com/kamokudo_681/
YouTubehttps://www.youtube.com/channel/UCKF8Qx7vgm-bqLiOjjlJKzQ

弟子屈町・JR川湯温泉駅の目の前にある「生活雑貨と手づくりパンの店 PANAPANA」も大好きなお店です。ガラスのショーケースに入ったパンを一つずつオーダーする、ちょっとレトロなスタイルがお気に入り。ふんわりやわらかなパンは誰にでも好まれる味わいで、この優しいおいしさを堪能するためには、買ったその日に食べるのがおすすめです。

小さな店内にセンス良くレイアウトされた雑貨もとっても可愛いですよ!

生活雑貨と手づくりパンの店 PANAPANA

所在地川上郡弟子屈町川湯駅前1-1-14
電話015-483-3188
公式サイトhttps://panapana87.com

道東の温泉はお湯も景色もインパクト大!

「PANAPANA」に行くなら川湯温泉にもぜひ立ち寄ってほしいですね。釘も溶かすといわれるほどの強酸性泉で、硫黄成分がとても強く、入浴後は車の中にもしばらく香りが残るほど。肌がピリッとするほどインパクトのあるお湯ですが、肌がツルツルになってよく温まりますよ!川湯温泉駅に足湯が併設されているほか、日帰り入浴も楽しめますが、宿泊するなら「お宿 欣喜湯(きんきゆ)」がお勧め。1941年創業の老舗旅館で、温泉はもちろんお料理もおもてなしもクオリティが高くてコスパ抜群です。

お宿 欣喜湯

所在地川上郡弟子屈町川湯温泉1-5-10
電話015-483-2211
公式サイトhttps://www.kinkiyu.com

道東にはたくさんの良い温泉がありますが、私のお気に入りは大樹町の晩成温泉。NHKの連続テレビ小説「なつぞら」にも登場した開拓団「晩成社」にゆかりのある場所で、太平洋の海を一望する眺めを楽しみながら温泉に浸かれます。観光地ではなく地元の方が気軽に利用している温泉ですが、市街地からかなり離れた所にあるので、素晴らしいお湯と風景に出会うためには、ちょっと頑張って行かねばなりません。宿泊施設が隣接しているようなので、1泊してのんびりするのも良さそうです。

晩成温泉

所在地広尾郡大樹町字晩成2
電話01558-7-8161
公式サイトhttps://www.town.taiki.hokkaido.jp/soshiki/kikaku/shoko/bansei_onsen.html

ここにしかないフォトジェニックな風景がある。

「簡単に行けないからこそたどり着けた喜びが大きい」というのも道東ならではの魅力かもしれません。足寄町の茂喜登牛(もきとうし)は放牧酪農が盛んな地域で、車を走らせていると、連なる緑の丘でたくさんの牛がのんびりと草を食んでいる風景に出会います。牧場で生まれ育った私は牛を見慣れているのですが、茂喜登牛の丘はまるでヨーロッパのようで、いつ見ても感動してしまいます。行き交う車もほとんどなく、目印もないのでいつも道に迷ってしまい、「もう帰って来れないんじゃないか」と思うほどですが、苦労の末にたどり着く絶景は格別です。

フォトジェニックな風景でもう一つおすすめしたいのが、根室市の明治公園。国内2番目に古い牧畜場の跡地にある公園で、園内にある3基のサイロは、北海道の近代農業や食品加工の歩みを物語る近代化産業遺産に認定されています。サイロは牧草などの貯蔵庫として使われていましたが、現在はほぼ使われておらず、老朽化したまま放置されているものも少なくありません。しかし明治公園のサイロはとても良い状態で保存されており、赤い帽子をかぶったようなレンガ造りの佇まいがとっても可愛らしいんです。ぜひカメラを携えて行ってみてほしいと思います。

明治公園

所在地根室市牧ノ内

道東の魅力を、ゆっくり滞在してたっぷり堪能してほしい。

他にもご紹介したいところがまだまだあるんです。古代遺跡が残る標津町・ポー川史跡自然公園でのカヌー体験、この世の果てと見まごう幻想的な風景が広がる野付半島、私の中で1、2を争うおいしい鹿肉が食べられる阿寒湖温泉の民宿「両国総本店」……ああ、もう語り尽くせません!道東には北海道の他地域とはまるで異なる魅力があふれています。地元・十勝はもちろん釧路や根室まで足を延ばすなら、1泊では到底足りません。ぜひゆっくりと滞在して、道東の素晴らしさをたっぷり堪能してほしいと思います。

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