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1974年創業。豪雪地帯でのヨーロッパ系ぶどう栽培の先駆者的存在です。ケルナー、ピノ・ブラン、ゲヴュルツトラミネール、ツヴァイゲルト、ピノ・ノワールなど、直轄農場「鶴沼ワイナリー」(浦臼町)と、小樽の隣町余市町・仁木町の契約農家のぶどうから生まれるワインは、国内ほか、海外でのコンクール上位賞受賞でその品質の高さが評価されています。ワイナリー見学では、2024年4月に新設されたコンテンツ「ヴァーチャルヴィンヤード」で、ぶどう畑の中にいるかのような没入体験ができるほか、地下特別試飲室での厳選ワインのテイスティングができるコースが人気です。

仁木町旭台、余市川の西に位置する「ドメーヌ・ブレス」。日当たりのいい斜面に美しく手入れされたぶどう畑、その麓には醸造所と週末限定でオープンするカフェ、宿泊可能なコンドミニアムがあります。2020年から自社の醸造所でワイン造りをスタート。ピノ・ノワールやシャルドネ、ソービニヨン・ブラン、トラミーナ、ピノ・グリ、ムニエなど、十数種類のぶどうを栽培し、できるだけ自然に近い状態を大切にしたナチュールワインを造っています。代表銘柄は「MUSUBI（結）」。さまざまな品種のぶどうが結ばれ、美しい味わいに仕上がっています。

2024年に創業50周年を迎えたワイナリー。今では世界的にも注目を集めるワイン産地に成長した余市町で、初めてのワイナリーとして誕生しました。町内の登地区にある自社農園と契約農家のぶどうを使用し、年間約10万本を製造。余市生まれの生産者が育てたぶどうを、余市出身の醸造家が醸す、「オール余市のワイン」を誇ります。北海道では珍しい赤ワイン用品種シラーや日本オリジナル品種アルモノワールの栽培・醸造にも成功。併設のレストランで窯焼きピザや道産牛100％のハンバーグと一緒に味わうこともできます。

幼稚園を運営するオーナーが、「子どもたちの保育環境のために」と、畑を購入しぶどうを植栽したのがワイン造りの始まりです。2016年にワイナリーを設立し、現在は1haの畑でケルナー、ピノ・ノワール、ツヴァイゲルトレーベ、シャルドネを栽培。今後もピノ・ノワールやシャルドネを中心に、樹を増やしていく予定です。醸造はステンレスタンクを使用し、清潔第一で少量ずつ丁寧に仕込んでいます。そうして完成するワインは、口当たりがまろやかで優しい味わい。特にケルナーは飲みやすさで高評価を得ています。

余市町山田地区で、一面のぶどう畑と森林、ヨーロッパ風庭園に包みこまれるように佇む美しいワイナリーが、ここOcciGabi Winery（オチ・ガビ ワイナリー）です。ニューワールドのワイン産地として知られるアメリカ・ナパヴァレーを思わせる風景。試飲カウンターからは、そんな絶景を一望することができます。また併設するレストランでは、ウエディングパーティーやクラッシックコンサートを開催。日本国内にいることを忘れてしまうようなワイナリーを体感できます。

札幌市内でも特に緑豊かな南区藤野で、2009年に誕生したワイナリー。自社農場と契約農家のぶどうをひと房ずつ選果し、野生酵母で発酵。無濾過で瓶詰めしています。ぶどうの質と丁寧な手作業がそのままワインに表現される自然派ワイン。酸化防止剤の使用を極力抑え、濁りやオリ、自然な炭酸ガスが含まれることもあり、自然派らしい味わいが楽しめます。自社畑のぶどうを使用するワインは、ワイナリー併設のショップのみで購入可能。札幌市内中心部から車で約30分とアクセスも抜群。カフェ＆レストラン「ヴィーニュ」では、ワインをグラスで提供しています。

昔から果樹の栽培が盛んな札幌市南区、八剣山の麓に開かれたワイナリー。自社畑や道内産のぶどうやリンゴを使い、果実味あふれる個性豊かなワインを造っています。試験圃場では、セイベルやメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、ソーヴィニヨンブランなど約30種類を栽培し、この土地に適した品種の見極めを継続しています。ワイナリーに併設する「八剣山キッチン＆マルシェ」では、ワインだけでなく近隣で栽培されるフルーツを使ったジャムやジュースなど、さまざまな加工品も販売。札幌の風土を感じるお土産が購入できます。

2024年6月に、札幌市内中心部にオープンした都市型ワイナリー。障がい者の就労支援事業を営む株式会社リベラが運営しています。醸造システムにAI技術を活用し、障がい者の新たな就労支援の可能性も追求。ワインやシードルに使う原料の栽培は、余市・仁木など合計５カ所の農地で、環境再生型農業の木村式自然栽培で環境にやさしい農業を実践。ワイナリー1階に試飲所とワインやシードルに合うブルスケッタ専門店「ブルスケッテリア ミロ」を設けるなど、人の健康に配慮したワインと食を提供しています。

1988年、ハスカップワイン造りからスタートした千歳ワイナリー。日本国内では希少な樹齢35年を超えるピノ・ノワールを含め、余市町・木村農園で契約栽培されたぶどうを使い、芳醇で爽やかな北海道らしい味わいをワインに表現しています。代表銘柄「北ワイン ピノ・ノワール」は、札幌軟石で造られた石蔵で醸造・貯蔵。毎年、発売を心待ちにするファンも多く、高評価を得ています。同シリーズの「ピノ・ノワールロゼ」「ケルナー」も人気です。年間生産総本数は1万5,000本。

長沼町を見渡す丘の上に建つ馬追蒸溜所。山ブドウ系品種を中心に栽培し、ワインにしています。数ある山ブドウ系品種の中でも、「ヒマラヤ」という品種を栽培しているのは国内でここだけ。希少品種で造るワインを味わうことができます。またワインを蒸溜したブランデーや、北海道産モルトを使用するウイスキーも製造。ワイナリーと蒸溜所を兼ね備えているのも特徴です。創業からのベストセラーは「ナイアガラ・アンバー」。白ワイン用ぶどうを赤ワインの製法で造ったオレンジワインです。

北海道の開拓時代に鍬が入って以来、100年以上の歴史がある牧草地を2016年にぶどう畑に改植。そんな畑で育ったぶどうからは、紡がれてきた土地の歴史を感じるような、濃厚なワインができあがります。栽培するのは、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワール、シャルドネの3種類。ソーヴィニヨン・ブランは品種特有の香りを損なわないよう、ステンレスタンクを用いて醸造と熟成を行っています。おすすめの1本「Grace du Ranch 2022」は、ソーヴィニヨン・ブラン100％で醸し、フレッシュで突き抜けるような香りが特徴です。

北海道内でも屈指の豪雪地帯、岩見沢市で2006年に創業しました。きれいな雪融け水が染みこんだ土壌で、シャルドネやケルナー、バッカス、ピノ・ノワール、レンベルガーを栽培。風土が溶けこんだ冷涼感や透明感を感じさせるワイン造りを目指しています。土地から来るミネラル感も特徴的。代表作「RICCA シャルドネ」は、青リンゴやはちみつのような爽やかで丸みのある香りが持ち味です。フルーティーな飲み口とほどよい酸味、やさしい渋味が味わいを引き締めており、雪国らしい凜としたシャルドネです。

三笠市の小高い丘の上で、除草剤を一切使わず、循環型の農業に取り組みながらワインを醸すタキザワワイナリー。風の流れに沿って樹が植えられたぶどう畑は、「木立の畑」「風の畑」「陽の畑」と名付けられ、畑ごとに醸造するワインで味わいの違いを確かめることができます。創業時から変わらず「力強く、生命力を感じるワイン」造りを実践。現在、ピノ・ノワールやソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ケルナーなどを醸造しています。窓からぶどう畑を見渡すショップでは、試飲（有料）もできます。

北海道を代表するワイン産地になった余市町・登地区。日当たりの良い丘陵地を活用し、昔から果樹栽培が盛んなエリアでした。そんな地域の特色をよく表しているスポットが「透明りんご」と「ナナツモリ展望台」です。りんごを模ったモニュメント「透明りんご」は、余市町発展の礎となったりんご栽培に感謝を込めて建立。町のシンボル「シリパ岬」を望む場所にあります。そこから徒歩で約7分の場所にあるのが「ナナツモリ展望台」。ここから美しく手入れされた「ドメーヌ・タカヒコ」のぶどう畑を一望できます。

1973年、道南初のワイナリーとして誕生。余市地区の契約農家と七飯町にある自社圃場で栽培するヨーロッパ系品種を中心に醸造しています。日本人の味覚と日本料理にも合う「日本のワイン」造りに定評があります。年間生産本数は約65万本。ラインナップも豊富で、手頃なテーブルワインから、北海道産ワイン専用品種100％の「北海道100」シリーズ、酸化防止剤を使用しないタイプまでさまざま。ぶどうを凍結させてから搾る「しばれづくり」シリーズもケルナー、キャンベル・アーリー、ナイアガラを醸造。

上ノ国町から世界を目指すワイナリーとして、2021年に創業。早くもその年の秋に、山梨県産ぶどうを使って初リリースしました。2024年度産から自社圃場で収穫したぶどうの醸造もスタート。廃校になった小学校をリノベーションして活用しており、体育館の面影を残す場所に最新鋭のタンクが並びます。また教室はコワーキングスペースとして開放。宿泊設備も整っているので、帰りの足を気にすることなくワインを味わえます。おすすめは3種類のぶどうをブレンドした「上の赤」。深くて重みを感じられる1本です。

国内で離島初のワイナリーとして、2008年に奥尻島に誕生。一周約84kmの小さな島は、どこにいても潮風を感じることができます。奥尻ワイナリーが醸すぶどうもまた、島内の日当たりのいい場所で潮風を浴びながら育ったぶどうたち。ワインに残るミネラル感が、島のテロワールを物語っています。山ぶどうから始まったぶどう栽培は、現在、多彩なヨーロッパ系品種にまで広がりを見せ、醸造する種類も増えています。近年では、醸造タンクに音楽を聴かせる「振動醸造」など新しい取り組みにも力を注いでいます。

自治体が運営するワイナリーとして、1972年に創業。北海道では2番目に長い歴史を誇ります。地元のぶどう生産者とともに、富良野のテロワールを醸し続けて半世紀。100％富良野産のぶどうを使用しています。ラインナップは、セイベル、ツバイゲルトレーベ、ピノ・ノワール、ミュラートゥルガウ、ケルナー、バッカス、リースリングに加えて、独自に開発した品種「ふらの2号」も。ネーミングもユニークな「羆（ひぐま）の晩酌」は、ふらの2号を使った酸味とスパイシーさが特徴の1本。ジンギスカンやジビエにぴったり。

敷地内の放牧場を自由に歩きながら下草を食むヤギが、のどかな風景をつくり出しているドメーヌ・レゾン。「ヤギとつくるワイナリー」をテーマに、自然と共存するサステナブルなワイン造りを実践しています。ワイナリーのある中富良野町と隣接する富良野市のぶどう畑で、ソーヴィニヨン・ブランやピノ・ブラン、ピノ・ノワールなど合計11品種を栽培。冷涼な気候によって育まれるしっかりと酸がのったぶどうを丁寧に仕込み、個性が引き立つ多彩なワインに。現地ではワイナリー見学のほか、食事や子ヤギのお世話体験なども楽しめます。

ぶどうを栽培する多田農園では、化学肥料や除草剤を使用せず、有機質肥料など自然由来のものを使って、より自然なぶどうの樹になるよう育てています。自然の力で育ったぶどうを醸造させる際は、自然界に存在する野生酵母によって自然発酵。瓶詰め時に少量の亜硫酸塩を使用しますが、一部はそれすらも使わない完全無添加、無濾過のワインを造っています。現在、ピノ・ノワール、シャルドネ、メルロー、バッカス、ミュラー・トゥルガウを醸造。注目の1本は、完熟ぶどうを使い樽熟成した「シャルドネ2022」。

昔からリンゴの産地だった深川市。市内で採れる完熟リンゴ100％を使った「ふかがわシードル」が特産品です。製造段階では、リンゴの種や芯を手作業できれいに取り除き、おいしいところだけを搾ってシードルに使用。日本酒の吟醸造りを応用した製法で、じっくりと発酵させています。また醸造中に酵母が生み出す香りと炭酸をしっかり閉じ込め、クリアな後味が楽しめるのも魅力。おすすめの「ふかがわシードルプレミアム」は、より華やかで贅沢な口当たり。濃厚でキレの良い味わいが好評な1本。

日本で初の自治体経営ワイナリーとして、ブドウの品種開発から栽培、ワインの醸造、販売まで一貫して行っています。独自に開発した山ブドウ系ワイン用品種「山幸」は、寒さに強く、現在では道内でいくつものワイナリーが栽培。2020年には国際ブドウ・ワイン機構に登録され、今後も世界中に広がる可能性を持っています。寒冷地のブドウを生かした商品開発を進め、瓶内二次発酵によるスパークリングワイン「ブルーム」、製造開始から60年を迎えるブランデーなど、食前酒から食後酒まで幅広い商品構成も魅力です。

帯広市に隣接する芽室町内の農業者が集まり、2020年に設立されたワイナリーです。ワインは、ぶどう畑の個性を引き出せるよう、生産者それぞれの畑で収穫したぶどうを個別に仕込んでいます。「畑ごとのワイン」にこだわり、エチケットにも生産者の名前を記載。同じぶどう品種でも、畑や生産者の違いで異なる味わいが楽しめます。醸造所には珍しいタイプの除梗機を導入し、最新鋭の機械と人の手で果実を潰すことなくきめ細やかに作業。雑味を最大限に取り除き、クリアなぶどうの味わいをワインに映します。

2019年、オホーツクエリア初のワイナリーとして北見市に創業。母体となるのは、ブランド牛「北見和牛」となる黒毛和牛を生産する「未来ファーム」です。耐寒性に強い山ぶどう系の「山幸」を主力として、ピノ・ノワールやシャルドネの栽培にも挑戦。昼夜の寒暖差が大きい北見のおかげで、ぶどうには糖度がたっぷりとのり、ぶどう本来の味や香りがしっかりと感じられるワインに。主力の「山幸」は、豊かな酸味が特徴で、和牛ステーキとの相性も抜群です。「山幸ロゼ」「樽熟成山幸」もリリースしています。

オホーツクエリアで2番目に誕生したワイナリーで、醸造家は乳牛の酪農家から転身しました。日当たりのいい斜面で低農薬栽培したぶどうを、低亜硫酸で醸造。手徐梗、MC法、全房プレスなどで、ぶどうと自然の力で最大限に生かしながら、優しい醸造を心がけています。現在、赤6種、白4酒、ロゼ4種に加え、デザートワイン2種にシードルなど、合計17種類を製造。おすすめの1本は、シャルドネ100％の「オホーツクブラン」。ほんのり洋梨のような香りが感じられ、フレッシュな飲み口が楽しめます。