大人の好奇心を満たす旅へ~吉田類の北海道紀行/滝川編

大人の好奇心を満たす旅へ~吉田類の北海道紀行/滝川編

空知の歩みをたどる類さんの旅は、滝川上空からスタート。

Profile

酒場詩人

吉田類(よしだ るい)さん

イラストレーター、エッセイスト、俳人。酒場文化や旅をテーマに執筆活動を続けている。BS-TBSの人気番組『吉田類の酒場放浪記』、全国の低山の魅力を伝える『吉田類のにっぽん百低山』(NHK)などのレギュラー番組の他、NHKラジオ深夜便『ないとガイド~酒のある風景』にも出演。

北海道を愛し、長期滞在する傍ら、HBCテレビ『吉田類 北海道ぶらり街めぐり』で道内各地を旅している姿はHOKKAIDO LOVE!に満ちています。

オフィシャルYouTubeチャンネル

旅は空から始まる。

  • 気分は空の冒険野郎、3次元の爽快感。

翼が長く、胴体は流線型。エンジンを積まずに重力と気流を利用して空を旅するグライダーは日本の航空法上、滑空機と呼ばれる。飛行というよりも滑翔、つまりグライダーは空を滑って翔けているのだ。

「地上からは優雅に見えますが、コックピットではパイロットが懸命に操縦しています。大切なのは自分の五感で風を感じることですね」。そう話すのは『たきかわスカイパーク』のフライトインストラクター・清水拡智さん。今回は前の座席で清水さんが操縦し、類さんは後部席に搭乗した。

ピンネシリから暑寒別岳へと連なる起伏に富んだ山々、滝川市街の整然とした街並み、森林や田畑の生命力に満ちた緑、そして豊かな水量をたたえながら流れていく石狩川の圧倒的な存在感。

「空知の風を感じたくて、窓を開けさせてもらったんだ。グライダーと一体になって、気持ちよかったねえ。ヤミツキになりそう」

着陸後の第一声がこれで、実は類さん、空が大好きなのだ。

グライダーの動力源は、重力だ。ゲレンデを滑るスキーをイメージしてほしい。グライダーも同じように重さを推進力に変えて前進していく。

上昇時は風の力を利用する。ポイントは太陽熱で暖められた地表の空気が吹き上がるサーマルリフト(熱上昇風)。この上向きの気流に乗ることをソアリング(滑翔)という。

パイロットは天候や気温・湿度、風向きと風速、雲の変化や地形を読みながら、上昇、下降、旋回と機体を巧みに操る。まさにスカイスポーツの王様と呼ばれるグライダーならではの3次元の爽快感だ。

カントリーサインにグライダーが描かれている滝川市は、「北海道の空」を貴重な財産として捉え、町おこしに取り組んできた。 『たきかわスカイパーク』は広々としたランウェイと恵まれた上昇気流が魅力で、国内外の愛好家が一度はフライトしてみたいと願う、憧れの滑空場でもある。

今回、類さんがチャレンジした体験飛行は、例年4月下旬から11月上旬のフライトシーズン中であれば、ほぼ毎日運航している。

たきかわスカイパーク

全国でも珍しい公園と飛行場の機能を有する本格的な「航空公園」という位置付けなので、家族連れで自由に遊ぶことができる。

滝川市中島町139-4 TEL.0125-24-3255 9:00~17:00

[夏期] 4 月中旬~11月中旬 無休

[冬期]11月中旬~ 4 月中旬 土・日曜・祝日休

博物館/一般320円、高校生210円、小・中学生100円

※夏期間の個人見学は無料 JR「滝川」駅より車で5分


グライダー体験飛行

【料  金】一般8,000円、高校生以下4,500円

●体験指導料・保険料・消費税を含む/小学4年生以上・体重110kg以下対象/飛行時間約10分(前後の説明などを含めて約30分)/高度約500m

【期間・時間】4月下旬〜11月上旬までほぼ毎日運航

     体験飛行10:00~16:00(運休日あり、要確認)

【申し込み】電話で事前予約を。

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