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フードライター

長谷川圭介(はせがわ けいすけ)さん

1976年（昭和51年）愛知県生まれ。長年、北海道から各地の食の生産者や料理人を追い求めてきたフードライターで、地元情報誌向けのラーメン企画も10年以上携わってきました。著書に「ラーメンをつくる人の物語-札幌の20人の店主たち」「ラーメンをつくる人-東京」などがあります。

札幌味噌ラーメンで知られる「味の三平」は、札幌市営地下鉄大通駅から徒歩約2分の文具店の4階にあります。15時近くになっても店内13席のカウンター席は満席で、人気のほどが伺えます。中華鉄鍋を使って野菜をサッと炒めてからスープと味噌ダレを合わせる昔ながらの手法は、ここから始まった札幌味噌ラーメンの元祖です。

さっぽろ駅から札幌市営地下鉄で約20分の「麺屋彩未」の味噌ラーメンは、豚骨と野菜の澄んだスープに、特製の味噌ダレが絡み、スープの旨みとまろやかさが味わえるマイルドな味わいです。「ラーメンを半分くらい食べたところで、チャーシューに乗っているおろし生姜をスープに混ぜるとラーメンの味が一新され、すっきりと最後まで食べられます」と長谷川さんは教えてくれました。

すすきの繁華街から徒歩約15分の「味噌ラーメン専門店狼スープ」のスープは、国産限定の素材に北海道産のニンニクと高知直送の生姜で煮込んだスープがポイントです。最後にテーブルに置いてある八幡屋磯五郎の大辛一味を振り入れて味わってみると、体の中からエネルギーがゆっくりと目覚めていくような、体が内側からじんわり温まっていくのを感じます。スープ全て飲み干すと気分は狼…。

続いて長谷川さんは、多くのグルメが注目する有名ラーメン店も紹介してくれました。JR発寒中央駅から徒歩で約10分の場所にある「札幌麺屋美椿」は、3種類の味噌から作った味噌ダレを使った、昔ながらの味噌ラーメンの味をそのままに、細ねぎの均一な大きさから細やかな仕事ぶりが感じられる丼一杯に比類なきこだわりが感じられるお店です。

札幌市営地下鉄さっぽろ駅から徒歩3分ほどのビルの地下のレストラン街にある「ラーメン札幌一粒庵」の看板メニューの「元気のでるみそラーメンDX」は、北海道の春の山菜の代表格である行者ニンニクを使用。香りの強い行者ニンニクをあらかじめ冷凍し、なめらかで柔らかなかき玉子と一緒にいただくことで、本来の強すぎる香りが程よく調和して美味しく頂けます。地元のラーメンファンにも大人気の一品です。

札幌市営地下鉄さっぽろ駅から約15分、環状通り沿いにある「札幌Fuji屋」は、煮干しと味噌をベースにした魚介豚骨背脂スープ。口に入れた瞬間、魚介風味のスープに豚骨の甘みが感じられ、両者の旨みがバランスよく調和し、どちらも強すぎない味噌ラーメンです。

定番の味噌ラーメンの他に長谷川さんの行きつけのラーメン店には、「凡の風杉むら中華そば店」の「鶏出汁中華そば」もあります。このラーメンは、鶏がらスープをベースに、醤油、自家製香味油、鶏油などをブレンドしたシンプルながらも個性的なスープが特徴です。長谷川さんは「店内は16席、大通駅から札幌市電で約15分。夜の営業はしていませんが、ぜひ味わってみてください！」とのことです。

魚介系の絶品ラーメンといえば、「MEN-EIJI HIRAGISHI BASE」の「魚介豚骨醤油ラーメン」。魚介豚骨のスープに柚子の果肉と和風出汁で作ったジュレが載っていて、スープの温度によって特製のジュレがじわじわと溶けていく、まさに創作ラーメンです。ややとろみのあるとんこつスープに、マアジやイワシ、カツオなどの魚介の旨味と、ほんのり柚子の香りが漂い、さっぱりとした甘みが特徴です。

最後にご紹介するラーメンは、菊水元町の住宅街に2012年にオープンしたラーメン店『雨は、やさしく』です。JR札幌駅からタクシーで約10分。ラーメンのスープは魚介素材のみで仕上げ、最後に自家製鶏レバーのムースソースをかけていただく、斬新な味わいのラーメンとなっており、独特の具材も話題となっています。2017年にはJR札幌駅北口から徒歩約10分の場所に2号店「雨は、やさしくNo.2」もオープン。2号店の味は1号店とはかなり異なり、鶏白湯（鶏ガラの白いスープ）と北海道産の焼きホタテのムースソースを合わせた新しいスタイルのラーメンです。スープにムースソースをじっくりとなじませたり、ゴボウの天ぷらにムースソースをディップしたりと、お好みで自由に混ぜていただくことができます。ラーメンの上に背の高い帆立のムースソースが載っている姿もここで最も印象的な写真になり、SNSにアップロードして友達と共有するのに最適です。

限られた移動時間の中で美味しいラーメンを食べ歩き、思い出に残る美味しいラーメンを見つけてください！

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