気分爽快な空中散歩へ出かけよう!
北海道のロープウェイ大集合
まるで空を飛んでいるような爽快感を楽しめるロープウェイで、非日常感を味わいながら気分をリフレッシュさせてみませんか? 今回は、北海道各地にあるロープウェイから見える景色や、山頂での楽しみ方などについてご紹介します。
日本新三大夜景・札幌の絶景も楽しめる!
札幌もいわ山ロープウェイ[札幌市]
札幌市のほぼ中央に位置する標高531mの藻岩山は、市民にも観光客にも人気のスポットです。まずは、ロープウェイで山麓駅から中腹駅まで登りましょう。所要時間は約5分、ケーブルカーの窓から見える札幌の街並みがだんだん広がっていきます。ロープウェイの中腹駅からは、山頂行きのミニケーブルカーに乗り継ぎましょう。駅舎内にはお土産ショップがあり、藻岩山のマスコットキャラクター「もーりす」グッズも販売されているのでチェックしてみては?
ミニケーブルカーに乗って約2分で到着する山頂駅には、展望台やレストラン、登山者休憩施設などがあります。山頂展望台は地下1階から屋上までエレベーター完備のバリアフリー対応なので誰でも気軽に利用できるのもうれしいポイント。山頂から望む札幌の大パノラマに、気分が開放されること間違いありません。また。藻岩山は昼間も絶景ですが、夜の眺めも格別です。日本新三大夜景にも選ばれている、宝石を散りばめたような美しい夜景に酔いしれてください。
配信ドラマの舞台としても人気急上昇!
小樽天狗山ロープウェイ[小樽市]
小樽のシンボル的存在の天狗山、その山麓から山頂までを約4分で結ぶロープウェイです。登るにつれて、小樽市街が箱庭のように開けていきます。標高532mの山頂付近にある数カ所の展望台からは、小樽港や石狩湾、晴れた日には遠く暑寒別連峰や積丹半島まで一望できます。天狗山からの美しい夜景は「北海道三大夜景」の1つで、Netflixのドラマ「First Love 初恋」のロケにも使われたため、ドラマを見た海外からの観光客も多く訪れています。
山頂駅には、展望レストランをはじめ、小樽スキー資料館や天狗の館が併設されています。山頂付近には公園や遊歩道などが整備されているほか、「TENGUUジップライン」や「TENGUU熱気球」などのアトラクションを楽しむこともできます。また、冬の天狗山は海の見えるスキー場に変わります。そのファミリーゲレンデを利用した、グリーンシーズンの「天狗山スライダー」は爽快でスリル満点! 日頃のストレスも吹き飛ぶことうけあいです。
ミシュラン三つ星「函館山からの眺望」を気軽に!
函館山ロープウェイ[函館市]
観光名所の宝庫・函館の中でも1・2を争う人気スポット、それが「函館山」です。334mの函館山山頂へのアクセス手段の中でも、一番手軽で利用者も多いのがロープウェイ。山麓駅から山頂駅まで3分、2014年11月にリニューアルされた125人乗りのゴンドラは、全面のガラス窓がさらに大きくなって視界はバツグン。支柱のない造りなので、高度が上がるにつれて移り変わる山麓の街並みや教会群、津軽海峡や函館湾などの景色と、近づいてくる函館山をガラス越しに思う存分眺めることができます。
山頂展望台から広がるのは、旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で三つ星として紹介された「函館山からの眺望」。両側を海に囲まれた独特の地形は、昼間はもちろん、やっぱり夜景が素晴らしい眺め。特に、街にイルミネーションが輝く冬の夜景は格別です。山頂は風が強いので、冬以外でも寒さ対策は万全に。山頂のレストランでは眼下に広がる夜景を見ながら食事を楽しむことができますし、函館山ならではのオリジナルグッズなどが揃っている土産物ショップも要チェックです。
洞爺湖有珠山ジオパークの絶景をのんびりと楽しむ
有珠山ロープウェイ[壮瞥町]
昭和新山山麓駅から有珠山頂駅までを6分で結ぶ有珠山ロープウェイは、「日本ジオパーク」と、ユネスコによる「世界ジオパーク」に認定されている「洞爺湖有珠山ジオパーク」を体験できるのが最大の特徴です。2020年に揺れも少なくて快適な大型ゴンドラにリニューアルし、眺望もより開放的になりました。豊かな自然と四季折々の景色を空から楽しみましょう。山頂にある「洞爺湖展望台」「有珠火口原展望台」からは、眼下に広がる大パノラマを満喫できます。
ゴンドラのリニューアルと合わせて、山頂展望台に展望デッキ「Mt.USUテラス」がオープンし、ソファやカフェからのんびりと絶景を楽しむという過ごし方を提案しています。評判の高さを受けて座席を追加し、現在は合計90席となっています。併設されたカフェで人気のメニューが「ジオの恵みスムージー」。壮瞥町のリンゴ、豊浦町のイチゴ、伊達市のホウレンソウ、洞爺湖町の小松菜など、ジオパークを構成するまちの特産品が入った栄養満点のスムージーです。
日本で唯一「森林限界」の上を走るロープウェイ
大雪山旭岳ロープウェイ[東川町]
標高1,100mの旭岳温泉から、北海道の最高峰・旭岳の五合目にあたる標高1,600mまでを約10分で結ぶ大雪山旭岳ロープウェイ。車内で流れる、周囲の山々や自然環境などのアナウンスと一緒に、車窓から見る大雪山のパノラマを楽しみましょう。日本で唯一「森林限界(高い木が森林状態で分布する限界線)」の上を走り、高山帯まで運行するロープウェイのため、標高1,400メートルを過ぎると背の高い木がまばらになり、低い木へと植生が変化する様子も見所のひとつです。
毎年9月中旬には、眼下に広がる「日本一早い紅葉」を見ようと多くの観光客が訪れるほか、寒さが厳しい冬にはダイヤモンドダストやサンピラーなどの珍しい自然現象が見られることもあります。また、12月から5月まではスキーコースも整備され、上質のパウダースノーを求めて世界各国からやってくる山岳スキーヤーがロープウェイを利用します。旭岳ロープウェイ山麓駅にあるレストランでは、地元の食材を中心としたメニューを味わうこともできます。
最北のロープウェイで四季の自然の魅力を楽しもう
大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ[上川町]
大雪山系の黒岳(標高1,984m)への登山者を始め、多くの観光客に利用されている大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ。2006年に稚内公園ロープウェイが廃止されて以降、日本最北のロープウェイです。ロープウェイが発着する層雲峡山麓駅から101人乗りのゴンドラに乗り、5合目の黒岳駅を目指しましょう。眼下に広がるのは、樹海の中を石狩川が流れ、大峡谷が続くダイナミックな景観。夏から秋にかけての早朝には雲海が発生することもあります。
黒岳駅周辺には、黒岳山頂が見える展望台や資料館などが点在する約30分の散策路があり、夏には高山植物で埋めつくされた風景の中での散策と、残雪のある大雪山連峰のパノラマが楽しめます。黒岳駅からは、リフトに乗り継いで標高1,520m の7合目まで登ることができます。秋は彩り豊かな紅葉、冬はスキーやスノーシューなど、1年を通して大自然の魅力を楽しむことができるのが黒岳の魅力。麓にある層雲峡温泉も、お楽しみのひとつです。