街中にニポポがいっぱい!網走でニポポモニュメントを探そう!
オホーツク海に面する網走市といえば、網走刑務所をイメージする人も多いかも。その網走の街中にある、角ばった“こけし”のようなモニュメント「ニポポ」はご存知ですか?
遠くからでもわかる大きなものから控えめなものまで、ニポポのサイズはさまざま。網走市内を散策して、いろいろなニポポを探してみました。
そもそもニポポって?
ニポポは網走を代表する木工民芸品で、見た目は縦長のこけしのよう。八角柱の胴体の上に頭部があり、目を細めたような顔が彫られているのが特徴です。
ニポポとは、樺太アイヌの人たちの言葉で「小さな木の子供」という意味です。アイヌの人たちは木の枝や幹を削ってニポポを作り、お守りとして大切にしてきました。ニポポに手を触れたり、身に着けたりすると、事故にあうことなく幸せをもたらしてくれると信じられていたのです。
網走市内のニポポは、1954年に制作されたものをきっかけに、ニポポのモニュメントが各所に登場しました。橋、フェンス、街灯、公衆電話ボックス、カントリーサインにニポポのデザインが採用されたほか、近年ではニポポ人形とクリオネをモチーフにしたキャラクター「ニポネ」も誕生。ニポポの街としての認知度もじわじわ上昇中です。
網走市内を巡ってニポポを探してみよう!
網走市内をゆっくり散策すると、あちこちでニポポが見つかります。網走駅前では、ニポポが3体ついた街灯が出迎えてくれます。「網走APT4商店街」や「西三プラザ」など、市内の商店街にもニポポモニュメントがあります。
網走刑務所の網走川堤防のフェンスをよく見てみると、支柱がすべてニポポになっています。ここで見られるニポポの数は335体と、市内で最も多くニポポに会える場所です。そこから国道238号線を西に進むと、網走川に「大曲橋」が架かっており、その橋の両端には4体のニポポがいます。
郊外の観光地では、名勝・天都山にある「オホーツク流氷館」の前にもニポポのモニュメントがあります。世界一高い場所に立つニポポであり、身長よりも大きいニポポに圧倒されます。これより大きいニポポは、オホーツク海をバックに立つ「網走海鮮市場」前のニポポで、市内はもちろん世界でも最大のニポポとされています。
また「博物館網走監獄」の敷地内にもニポポがいます。胴体部が比較的短いのが特徴で、オホーツク圏観光連盟制作のニポポ巡りでは「ニポポの女神」として紹介されています。ほかにも、「道立北方民族博物館」には、網走のニポポのルーツとなった樺太アイヌのニポポが、「網走市郷土博物館」には、最初の試作品となったニポポが展示されています。
このように、網走市内にはニポポのモニュメントがたくさんあります。網走を訪れた際には、ぜひニポポ巡りをしてみてはいかがでしょう。幸運が訪れるかもしれませんよ。