歴史とグルメと冒険を満喫!秘境・岩部海岸「青の洞窟クルーズ」へ!!
自然とのふれあいやアクティビティ、異文化体験などを組み合わせた旅のスタイル「アドベンチャーツーリズム(AT)」。自然に囲まれた小さな町にもたくさんの新しい発見があり、旅を思い出深いものにしてくれます。ここでは、ATコンテンツが充実している道南エリアの人気スポットご紹介します!
近年ひそかに話題になっている「北海道最後の秘境」岩部クルーズ
今回旅する道南エリアは、中世から松前藩の時代、そして激動の幕末と北海道の中でも歴史を感じる地域。SNSなどでも話題の「北海道最後の秘境」といわれる岩部海岸から「青の洞窟」を訪ねるクルーズツアーや、ここだけでしか味わえないグルメなど、出かけたくなる魅力がいっぱいです。手つかずの自然や北海道の歴史に五感が刺激される旅に、北海道新幹線で出かけてみませんか?
旅のはじまりは、日本最初のカトリック男子修道院「トラピスト修道院」
北海道新幹線が北海道で最初に停車する木古内駅。ここから「道南いさりび鉄道」に乗り換えて、渡島当別駅へ向かいます。駅から坂道を登り、まっすぐに続くポプラ並木を進むと、赤レンガ造りのトラピスト修道院が見えてきます。
ここは、1896年に創立された日本最初のカトリック男子修道院。ゴシック様式の荘厳な建物と、修道院へとまっすぐに伸びた並木道は、まるで外国の風景のよう。内部見学は男性のみ可能で、事前の申込が必要ですが、教会敷地内の資料館や駐車場前の売店の見学は自由。修道士たちが作るクッキーやバターは、北海道を代表するお土産として人気です。
修道院裏手の駐車場から徒歩30 分の「ルルドの洞窟」にも足を伸ばしてみましょう。起伏のある山道はちょっとしたウォーキングコースのよう。フランスの巡礼地を再現したルルドの洞窟では、くりぬいた岩肌に聖母像が安置されています。ここは展望台にもなっていて、トラピスト修道院や函館の街、津軽海峡が一望できます。
駐車場に戻ったらぜひ寄りたいのが修道院直営売店。ここで販売されている特製ソフトクリームは必食です。トラピスト発酵バターが練り込まれていて、コクがありながらさっぱりとした後味はまさに絶品!スプーン代わりにトラピストクッキーがついていて、ソフトクリームとの相性も抜群です。
道南いさり火鉄道で人気の道の駅「みそぎの郷 きこない」へ
「道南いさりび鉄道」で木古内に戻ったら、駅前にある道の駅「みそぎの郷 きこない」でひと休み。木古内町は、江戸時代から190年続く厳冬の神事「寒中みそぎ」で知られており、道の駅にもその名がついています。
寒中みそぎを行う4人の若者は「行修者」と呼ばれ、1月13日から水ごりなどの鍛練に入ります。そして1月15日、津軽海峡のみそぎ浜で4体の御神体を潔めます。道の駅にはこの祭りの説明が展示されているので、ぜひご一読ください。
テイクアウトコーナー「キッチンキーコ」の一番人気は「はこだて和牛コロッケ」。木古内町内でしか生産されていない希少な赤毛和牛「はこだて和牛」を使ったコロッケです。肉の旨味としっかりとした下味で、ソースなしで食べるのがおすすめ。サクサクの衣にかぶりつきましょう!
ディープな魅力で旅がもっと楽しくなる!「みそぎまち歩きガイド」
寒中みそぎに縁のあるスポットと木古内の商店街をガイドと一緒に、1時間弱かけてゆっくりとまち歩きを楽しむ「みそぎまち歩きガイド」の体験もおすすめ。木古内のディープな魅力で旅がもっと楽しむこと間違いありません。
歴史や地元の伝統行事に触れた後は、今注目の冒険を目指して福島町へ!
青函トンネルの歴史を学ぶ!「青函トンネル記念館」
木古内町から福島町までは車で約50分。この町でまず寄りたいのが「青函トンネル記念館」です。1988年に開通した青函トンネルの工事で、北海道の拠点になった福島町の歴史を伝えるミュージアムで、音や映像、立体モデルなどを交えて世紀の大工事の様子を紹介しています。青函トンネルの誕生秘話を知ると、帰りの新幹線で通るのがもっと楽しみになりますよ。
断崖に手つかずの大自然が残る、道南の秘境「岩部海岸」へ!
福島町内中心地から東に伸びる道道を進むと、やがて岩部という小さな集落で行き止まりになります。火山岩質の崖が連なるその先は、船でしか進むことができません。人が足を踏み入れることができなかったために手つかずの大自然が残っている「岩部海岸」は、松前矢越道立自然公園にも指定されています。
そんな道南の秘境を小型船のグラスボートで周遊する「岩部クルーズ」が注目を集めています。約75分間のクルーズのメインは「青の洞窟」。本場イタリアのカプリ島をはじめ、日本にも数カ所ある青の洞窟に勝るとも劣らない、驚くほど青く美しい洞窟があります。
地元をよく知る添乗員のガイドで、心揺さぶられる絶景を進む。
海の底が見える「グラスボート」で岩部漁港から出航し、岩部海岸を周遊する岩部クルーズの魅力は、ダイナミックで圧倒的な自然の風景。透き通った津軽海峡の美しい海と、200mもの高さを誇る断崖や数々の奇岩など、町のキャッチコピーの通りに心揺さぶられる絶景が続きます。
岩部海岸の各ポイントの歴史や、源義経や黄金の隠し財宝といった伝説など、搭乗員のガイドも魅力。その他にも、イルカをはじめ、ヒグマやシカなど、豊かな自然に生きる動物たちとの出会いや、船上からドローンを飛ばして行う記念撮影など、岩部クルーズには魅力がいっぱいです。
海面に触れられるほど間近に、神秘的な「青の洞窟」が広がる。
狭い入口から「青の洞窟」の中に入ってみると、そこにはうっとりするほど美しく、神秘的な空間が広がっています。まったく人の手が入っていない海水浸食洞窟は、時期や時間、天候や日光、海の状況などによって毎日光景が違うのです。ここは昔から漁師が「穴間」と呼び、むやみに中に入らないよう大切に守られてきた場所。太陽の光が広い洞窟内を青く照らすシーンは、まさに絶景の一言です。グラスボートの底から、洞窟内を泳ぐ小魚を覗くこともできます。
北海道唯一の城下町・松前町で、歴史ガイドとタイムトリップ。
最後に向かうのはお隣の松前町。福島町から車で30分ほどの距離にある、北海道で唯一の城下町です。また、250種以上・1万本の桜がある、北海道でも指折りの桜の名所でもあります。そんな町の歴史が感じられる「松前藩屋敷」は、江戸時代の松前を再現したテーマパーク。海の関所「沖之口奉行所」や藩士が暮らした「武家屋敷」、ニシン漁の「番屋」などの建物が建ち並びます。
ここの名物が、中世から幕末まで400年以上の歴史に精通し、その時代の人々の暮らしぶりまで教えてくれる歴史ガイドです。北前船交易で栄えた松前藩の様子や町人の日常生活など、江戸時代の松前を紹介する「松前藩入国ガイド」と、北海道遺産の松前城と寺町などを案内する「歴史ガイド」として活躍しており、その独自の切り口と語り口はまさに歴史エンターテインメント。一緒に楽しいタイムトリップに出かけてみましょう。
食通もうならせるほどの逸品グルメ!
松前での食事なら、「レストラン矢野」の「海苔だんだん」がイチオシ。冬の海で手摘みされた希少な松前海苔を、贅沢に二段も敷き詰めた弁当です。「たかがのり弁…」と侮ることなかれ。ほおばれば口の中いっぱいに磯の豊かな香りが広がり、海苔そのものの美味しさが堪能できる、食通もうならせるほどの逸品なのです。
また、レストランがある老舗旅館「温泉旅館 矢野」の看板メニュー「藩主料理」もおすすめです。14代松前藩主の婚礼時の文献を元に再現したお膳で、「あわび飯」「クジラ汁」など、北前船交易で栄えた当時の松前藩の特徴がわかるメニューとなっています。
歴史とグルメ、そしていつまでも心に残るような絶景に出会えた、今回の道南アドベンチャートラベル。北海道新幹線を利用すれば、こんな極上スポットにも簡単にアクセスできます。まだ見ぬ感動を求めて、北海道を旅してみませんか?