やきとりなのに豚肉って!? ご存知ですか「北海道あるある」
雄大な自然やおいしいグルメなど、たくさんの魅力に溢れる北海道には、ちょっと変わった習慣や文化があります。今回は、「日本の中でもここだけ?」というような、北海道ならではの“あるある”をご紹介。知っておくと、北海道旅行がもっとディープに楽しめるはず!
伝統の和食が、想定外に甘い。
お祝いごとなどで食べられる赤飯は、もち米と小豆でつくられるものですよね。でも、北海道の赤飯はちょっと違います。北海道では、小豆の代わりに甘納豆を使って、食用色素で赤くするのが定番。当然、甘めの赤飯に仕上がります。さらに、茶わん蒸しも甘いのが北海道流。一般的な銀杏ではなく栗の甘露煮が入っていることが多く、砂糖を加える家庭もあるそうです。赤飯や茶わん蒸しはスーパーやコンビニなどでも購入できるので、北海道で見かけたら、ぜひその甘さを味わってみてください。
ジンギスカンの食べ方、二刀流。
北海道のソウルフードといえばジンギスカンですが、大きく2つのスタイルに分かれているのをご存知ですか? 1つは羊肉を焼いてから別皿のタレに付けて食べる、札幌などで主流のタイプ。ラムやマトンなど、肉本来の風味を楽しむならこちらがおすすめです。もう一方は、特製タレに漬け込んだ羊肉を焼く、滝川市や長沼町などで食されてきたタイプ。羊肉のクセを感じにくいので、初心者はこちらからチャレンジしてみては。各店でタレや味付けが違うジンギスカン専門店で食べ比べてみるのも楽しいもの。さて、あなたのお好みはどっち?
やきとりもすきやきも、豚肉だべさ。
北海道には、豚肉を使ったグルメがたくさん。炭火やフライパンで焼いた豚肉に甘辛いタレを絡めた帯広のご当地グルメ「豚丼」がその代表格ですが、旭川が発祥とされる「塩ホルモン」で使われているのも豚のホルモン。また、室蘭のご当地メニュー「室蘭やきとり」や、函館のハセガワストアの名物「やきとり弁当」も、やきとりといいながら、鶏肉ではなく豚肉が使われています。さらに、すき焼きやしゃぶしゃぶにも、牛肉ではなく豚肉を使う家庭が多いのです。明治以降、養豚が盛んに行われた北海道は、今も全国3位の飼養頭数を誇る豚肉の名産地。豚肉をこよなく愛する北海道の食文化、ぜひ注目してみてください。
節分には落花生をまき、七夕は1カ月遅れ。
節分の豆まきには、炒った大豆を使う家庭が多いと思いますが、北海道の節分では、大豆ではなく「殻付き落花生」が一般的。まいた後に見つけやすく、殻におおわれているので床に落ちても食べられるといった、北海道民の合理性にマッチした選択のようです。
また北海道では、他の都府県とタイミングが異なる行事も結構あります。たとえば、道外では7月7日に行われる七夕も、北海道では8月7日が一般的。旧暦に合わせて1カ月遅れとなっているのです。また七五三も、本来の11月では寒くなるため、前倒しで9月から10月に行われます。ちなみに、道外ではお正月に食べるおせち料理も、北海道では大晦日から食べ始める家庭が多いようです。
雪の日には、傘をささないのが当たり前。
あなたは、雪の日に傘をさしますか? 北海道では、雪が降ってもほとんど傘をさすことがありません。雪が積もって傘が重くなる、滑って転んだときに危ない、といった理由もありますが、一番は北海道の雪質が、世界に誇る“パウダースノー”だから。水分を多く含んだ雪とは違って、さらさらのパウダースノーは服についてもサッとはらうだけで落とせます。とはいえ、髪の毛についた雪は体温で溶けて濡れてしまうので、雪の日には帽子をかぶったり、フード付きのコートを着用するのがベターです。
札幌の地下鉄には、レールもなければ棚もない。
札幌市内を走る市営地下鉄には、道外の地下鉄とはまったく違う特徴があります。何を隠そう、日本で唯一ゴムタイヤで走る地下鉄なんです。しかも、鉄道に付きもののレールもありません。ゴムタイヤが採用されたのは、騒音を抑えることができる、加速・減速がしやすく短い駅間距離に適しているといったメリットがあったから。札幌の地下鉄には一部に高架の箇所があるので、坂を登りやすかったことも理由の1つだそうです。ホームに地下鉄が近づくと聞こえる「チュンチュン」という独特の音も、ぜひお聞き逃しなく。また、札幌の地下鉄には座席の網棚がありません。いつものクセで荷物を置こうとすると、そのまま下に落ちてしまうのでご注意を!