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たくさん生えていたアイヌネギが
なくなった理由。

旭川にも数カ所ある「キトウ」という地名は、北海道じゅうにあります。キトピロ(アイヌネギ)がたくさんあるという意味です。アイヌネギと呼ばれていたのは、とにかく匂いが強烈で、それがアイヌの匂いだと言われていたことがあったから。そう言われるのが嫌で、アイヌの友達は誰も食べませんでした。私たち家族は好きだから平気で食べていましたが。

しかし今では、各地のキトウに1本もキトピロが生えていないということが珍しくありません。ギョウジャニンニクという名前で呼ばれるようになり、和人たちがこぞって食べ始めたら、あっという間に何もなくなってしまいました。みんな根こそぎ採りつくしてしまうから、次の年からはもう生えてこないんです。

アイヌは自然の恵みを大切にします。10本あったら2本だけ採って、あとは次の人、次の年に残しておくというのがアイヌの考え方。今年はここを採る、来年はここというように毎年場所を変えて採ります。旭川にいた頃は、キトピロの採取場所が3ヵ所あって、それぞれ3年に1度採るだけにしていました。わずか半世紀ほど前の話です。それが今は、3ヵ所ともキトピロがなくなってしまいました。とても残念な話です。

熊と人間がうまく共生するために
必要なこと。

先日、大手の製紙会社が山のことについて尋ねてきました。自社で持っている山にどんな木を植えたらいいかと。1割でも2割でもいいから、ドングリなどの実がなる木も植えた方がいいと答えました。札幌でも民家の近くに出没する熊が問題になっていますが、あれは山の環境が悪いからです。山に食べるものがないから里に出てくる、それで人間の食べ物の味を知ってしまうと、もう山に戻らなくなるから駆除するしかありません。その前にちゃんと手を打たなければ。

食糧が豊富にあれば、熊はおとなしくしています。よく言っているのは、川を開けなさい、川を止めないで鮭を遡上させなさい。ということ。私たちが子供の頃は、石狩川にもたくさんの鮭が上っていました。

ところが、あちこちに堰堤をつくったおかげで鮭が上ってこられなくなりました。それは熊から食べものを奪う行為でもあるのです。今、鮭が自然に上れるのは知床だけです。だから知床では、熊と人間がうまく共生できているんです。

知床で感心するのは、地元の漁師たちが絶対に残飯を出さないようにしていることです。でも観光客や釣り人のマナーは良くありません。弁当の食べ残しなどを捨てて帰ったり、勝手にエサをやったりすると、熊がその味を覚えてしまいます。中には、腹を裂いてイクラを取ったメスの鮭を捨てていく釣り人もいるそうです。すると、人間が捨ててくれるのを待てばいい、楽にエサをもらえる、熊はそう学習します。そんな熊に待っているのは、駆除されてしまう未来だけです。心ない人間のせいで、熊がそんな目に遭っていることも知っていただきたいですね。

ササを編んだ手間のかかるチセは、
上川の伝統。

上川町の「北の森ガーデン」にあるチセ(家)は、小さい頃から作り方を教え込まれた、上川地方に伝わるササを編んだチセです。骨組みは簡単ですが、横棒に通った紐にササを編み込みながら作っていくので手間と時間がかかります。十分な人手さえあれば2ヶ月程度でできますが、手が足りなくて、冬場に雪をよけながら作ったので、完成までに半年もの時間が必要でした。

材料となるササにも苦労しました。同じサイズの葉や、葉と葉の間隔を合わせたりしなければいけないので、採ってきたササのほとんどが使えません。200本の中に10本あるかないか。でもササを採るなら、虫がいない冬の方が楽でしたね。いいササは雪から出ていることもわかりましたし。

しっかり作って手入れすれば、チセは30年くらい持つものです。ここのチセも、毎日囲炉裏で薪をたいて、室内をいぶす作業を絶やさずにきました。そうすることで、夏の暑さや冬の寒さなど、上川地方の厳しい自然からも守ってくれるチセになるのです。また、チセを作るときは方角もきちんと合わせることが大事です。使い勝手を優先して入口を変えたりしてはいけません。

伝統を重んじて、これからもしっかり
受け継いでいく。

上川のアイヌは、伝統を守ることを何よりも大事にして、家族だけでやっています。私たちの踊りは、フチ(おばあさん)の歌の調子に合わせて踊るもので、その時によって変わります。それが本来の姿なんです。アイヌの踊りは自分が楽しむための踊りで、誰かに見せるのが前提ではありませんから。

豊平川で毎年行われている「アシリチェプノミ」は、1982年から続いています。仲間たちで豊平川にサケを戻そうという「カムバックサーモン運動」に賛同して、各地のエカシ(長老)にも集まっていただきました。豊平川は石狩川水系なので、旭川のエカシにやり方を習い、伝統にのっとって儀式を執り行いました。

また、阿寒湖畔で行なわれる『まりも祭り』についてお話します。食べられないまりもはアイヌにとって何の価値もないもので、まりもが増えると魚が取れなくなるため、むしろ忌み嫌われる存在だったのです。特別天然記念物になったまりもを保護するためのストーリーを考え、一連の儀式にしました。

上川アイヌが伝統を重んじて、しっかりと受け継いできました。伝承や言い伝えにはちゃんと意味があります。やってはいけないと言われるようなことは、それをやると悪いことが起こるという先人の知恵です。祭祀の時期にも理由があって、誰かの都合で勝手に変えられるようなものではないということは、これからも折に触れて言い続けていきたいですね。

(2019年9月)